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キャッチフレーズ短歌 ~小説編~

短歌で小説のキャッチフレーズを詠めないかと無謀な挑戦をしてみました。


宮沢賢治『銀河鉄道の夜』

”忘れない 君と旅した 星空を 一夜のキセキ 銀河鉄道”
”わすれない きみとたびした ほしぞらを いちやのきせき ぎんがてつどう”

年に一回は読み返す愛読書です。
「君」という言葉には「主人公のジョバンニから見たカムパネルラ」と、「読者である私から見たジョバンニ」という二つの意味を込めました。
「キセキ」はありきたりですが「奇跡」と「軌跡」です。


有川浩『図書館戦争』

”図書館の 自由を守る 守り人は その信念を カミツレに誓う”
”としょかんの じゆうをまもる もりびとは そのしんねんを かみつれにちかう”

「何かおすすめの本ある?」と問われれば、真っ先に思いつく作品です。
カミツレ(カモミールの和名)は作中の「本を守る組織『図書隊』」のシンボルマーク。
カミツレの花言葉は「苦難に耐える」「逆境で生まれる力」。


荒俣宏『帝都物語』

”動き出す 帝都に潜む 闇一つ 人か魔性か 加藤保憲”
”うごきだす ていとにひそむ やみひとつ ひとかましょうか かとうやすのり”

陰陽師や怨霊などオカルト好きなら一度は読むべきシリーズ。
「帝都物語」と言えば「加藤保憲」、「加藤保憲」と言えば「帝都物語」。
他作品にも出張してしまうその存在感は、映画で「加藤保憲」を演じた嶋田久作さんの影響が絶大です。
あまりのハマりっぷりに、原作の人物描写が書き直されるという逸話あり。


司馬遼太郎『燃えよ剣』

”滅びゆく 刀の時代 駆け抜けて 掲げ続ける 誠の旗を”
”ほろびゆく かたなのじだい かけぬけて かかげつづける まことのはたを”

我が心のバイブルです。
土方さんかっこいいよ、土方さん。
刀から銃主体へと戦いが激変する時代に、折れるどころか楽しんでしまうバラガキ。
新選組とは土方歳三のことなり。


今回は以上です。
一風変わった「おすすめ本紹介記事」として成立……してるかどうか微妙なところですが、挑戦することに意義があるということで何卒ご容赦を。

少しでもそれぞれの作品の魅力をお伝え出来ていたら幸いです。
微塵も伝わらなかったらひとえに私の力量不足なので精進します。
こりずに次は漫画で挑戦予定なので投稿のおりには温かい目でお読みくださいませ。

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