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#映画
障害者の遅れてきた思春期を描いた傑作ドラマ『37セカンズ』で、私が気づいたのは自分の心にある“距離”。【東京国際映画祭2019】
恒例の東京国際映画祭、今年は3本しか見られなかったんですが、その中の1本がかなりの傑作だったので、こちらでもご紹介したいと思います。その作品は、脳性麻痺の女性が主人公という『37セカンズ』です。
一般には来年2月頃公開予定とのこと。
映画『37セカンズ』脳性麻痺の影響で車椅子生活を送る23歳のユマは、親友のマヤカと2人で漫画を描いて人気を得ていた。ただ、表舞台に出るのはマヤカで漫画を書くのはユ
ドキュメンタリーは登場人物が少ないほど面白い?『イカロス』と『本当の僕を教えて』
Netflix(ネットフリックス)のドキュメンタリーをいろいろ見ながらあーだこーだと考える中で、オリジナル作品で面白そうなものには「スリル」を感じられると気づきました。
そこで、スリリングな作品をピックアップしてみたのですが、
そのうちから2本『イカロス』と『本当の僕を教えて』を見てみました。
まず、どちらもすごく面白いです。最後までどうなるのか展開が読めず、ぐんぐんプロットに引っ張られてい
「Netflixまとめ」はじめました
映画は素晴らしいものですが、時代の変化とともに、視聴スタイルも製作スタイルも変わり、いまやNetflixの配信作品が世界的な映画賞を獲る時代になりました。
実際見てみると、Netflixには、オリジナル作品を中心に本当にいい作品が多く、多くの人に見てほしいと思わずに入られませんでした。
そこで、これ面白い/面白そうという作品を集めた「Netflixまとめ」を作ってみました。
1つはとにかく見
芸術家はずっと不自由と戦ってきた。アンジェイ・ワイダの遺作『残像』が教えてくれる社会が芸術を必要とする理由。
芸術は大衆の要求を満たさなければならないそれが芸術の目的だ。
こんな言葉が映画『残像』に登場します。
『残像』は、ポーランドの実在の芸術家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキを主人公にしたアンジェイ・ワイダの遺作で、共産主義時代のポーランドにおける芸術家の苦難を描いた作品です。
政治に翻弄される芸術家画家で大学教授でもあるストゥシェミンスキは、前衛的な作風で知られ、20世紀にポーランドを代表す
あなたは平等な世界を望んでいない。映画『グレート・ハック』が明かす世界を分断する本当の犯人。
(この記事は無料で最後まで読めます)
インターネット上に存在する個人情報がどう扱われているのか、誰もが気になることだと思います。今回取り上げる『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』(邦題がイケてないのはもはやNetflixのお家芸)は、マーク・ザッカーバーグがアメリカ議会の公聴会に呼ばれて話題になった、個人情報の流用問題がテーマ。
個人情報の流用が…というより、個人に紐付けられた情
混乱が続く香港を他人事にしてはいけない。自分で考えることをやめたら、香港人が見る暗い未来は日本にも訪れる。映画『十年』を観て。
(この記事は無料で最後まで読めます)
先日、香港の民主化運動の中心人物の一人であるジョシュア・ウォンさんを追ったドキュメンタリー映画『ジョシュア』を題材に、香港の民主化運動について勉強しました。
そこで、市民同士が手を取り合って不公平と闘うことの大切さを学んだわけですが、実際のところ香港で起きていることは、私たちの暮らしとは直接関係内容に見えます。しかし、彼らが戦っている中国とは、つまり国家権
「不自由である現実を受け入れたほうが、自由を希求するよりも生きやすい世界」を描いた『ゼイリブ』
cover photo by jon rubin(CC BY 2.0)
「表現の不自由展」についてのゴタゴタがどうにも頭を離れず、色々考えてしまい、何か書こうと思ったのですが、どうにもまとまりませんでした。
ちょうど別の文脈で、映画のブログの方に『ゼイリブ』について書いていて、そこに私は、
不自由である現実を受け入れたほうが、自由を希求するよりも生きやすい世界、それが今の現実なのです。
と
クラウドファンディングについていい記事を書くには
クラウドファンディングについて書くのは難しい。
クラウドファンディングをやっている人のお金集めの助けにならなければいけないのだけれど、それを全面に押し出して、その人(たち)の代弁者になってしまうとただのPR記事になってしまう。
だから、なぜ自分がそのプロジェクトを応援したいのか、そのプロジェクトが実現したらどんないいことがあるのかを自分なりに咀嚼して、プロジェクト実行者から少し離れた第三者の視