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ドキュメンタリーは登場人物が少ないほど面白い?『イカロス』と『本当の僕を教えて』

Netflix(ネットフリックス)のドキュメンタリーをいろいろ見ながらあーだこーだと考える中で、オリジナル作品で面白そうなものには「スリル」を感じられると気づきました。

そこで、スリリングな作品をピックアップしてみたのですが、

そのうちから2本『イカロス』と『本当の僕を教えて』を見てみました。

まず、どちらもすごく面白いです。最後までどうなるのか展開が読めず、ぐんぐんプロットに引っ張られていき、最後まで引き込まれたまま観ることができました。

どうして観る者をこう引き込むことができるのかちょっと考えてみたところ。、共通するのは、登場人物がすごく少ないということでした。『イカロス』はロシアのドーピング疑惑の話ですが、登場人物は基本的に監督でもあるブライアンと、ロシア人のロドチェンコフの2人。他に繰り返し登場するのはロドチェンコフの奥さんくらいですが、登場はほとんどテレビ電話に限られます。

そして、『本当の僕を教えて』に至っては双子のアレックスとマーカスの二人しか出てきません。あとは両親が写真で出てくるくらい。

こうして登場人物を徹底的に絞ることで、人にフォーカスを当て、観客をその人の視点に立たせることで映画に引き込んでいるのです。

ドキュメンタリー映画は現実の事象を扱っているので、観る側もどうしてもその事象に目が行きがちです。しかし、事象が中心になってしまうと物語に没入しにくくなってしまいます。そこを人中心に置き換えることで観る人をまず物語に引き込んで、それから事象について考えさせる事ができるようになるのです。

人を通してどのような事象が描かれているかは、こちらのレビューを読んでいただければ幸いです。

『イカロス』

『本当の僕を教えて』

この2本を見れば、面白いドキュメンタリーは登場人物が少ない!と実感できるはずです。もちろん、登場人物が多くても面白いドキュメンタリーはあります。その場合は、また別のところに焦点をおいているのです。その話はまた。

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