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人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質/山本 一成 を読んで

人工知能とはどういったものか?単純に興味がわき、今回この本を手にしました。
将棋AI「ポナンザ」の開発者が、機械学習、深層学習、強化学習の本質について解説しています。ポナンザは、これらの技術を駆使して、人間の名人を超えるほどの強さを達成しました。

要約すると、ポナンザは以下のようなプロセスを経て訓練されました:

  1. データ収集: 大量の将棋のゲームデータを収集しました。

  2. モデル訓練: 深層学習を用いて、そのデータから将棋の戦略を学習しました。

  3. 強化学習: 自己対戦を繰り返し、自分のプレイを改善し続けました。

「機械学習」「ディープラーニング」ってなに? 人工知能(AI)がイチから分かる本になっています。
コンピュータが自ら学習して強くなる…ものすごい進化だと思いました。
人工知能は、人の手を離れ、ひたすら将棋に強くなる事だけに集中して強くなれるのです。
今の人工知能開発の仕組みを理解できる本ではないかと思ました。
存在可能な局面の数をゲーム毎に(通常言われている数で)示すと次のようになるそうです。
オセロ:10の60乗
チェス:10の120乗
将棋:10の226乗
囲碁:10の360乗
いずれも数が大き過ぎて実感として理解できないかも知れませんが、観測可能な宇宙にある全ての原子を数えるとおよそ10の80乗個になると言われているそうです。
そして、現在は、この囲碁の世界でも人工知能が勝利して、世界のあらゆる場面で囲碁を超える問題可決の難しさは存在しなくなり、全ての事象がコンピュータで予測可能になるのではとのことです。
なにか怖いようにも思えてきますが、人工知能(AI)の行き着く先に何があるのか。人工知能(AI)がもたらす未来は人間にとってのユートピアなのかディストピアなのか、シンギュラリティ(技術的特異点)の到来を早くこの目で見てみたいと思いました。

剣の達人だった宮本武蔵は剣の道を究め、行きつく先が『無刀流』刀を持たなくなったと言うのを聞いたことがあり、このAIもやがて、碁盤に鎮座するだけで、対戦をしなくなるのでしょうか?
(私が1手目を打つだけで、勝敗が解り、対戦をするまでもなく、さらに突き詰めると、その先に私と向き合っただけで勝敗が解ってしまう所まで進化するのでしょうか?…それはそれで見てみたくまります。)

AIの得意な分野と人間の思考力が必要な分野とを上手く活用して今後の社会に利用していく事が重要だと感じました。
そのためにも、自分の思考力を高める(クリエイティブな思考や発想)努力は必要なのではと感じました。

そんな人工知能(AI)のもたらす未来の可能性についても散歩しながらオーディオブックで聴きました。(これはAIでもまねできないと思います。)
皆様も是非試してみてはいかがでしょうか。


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Isao Hanayama
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