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いろうたの小説「さくら、舞う」

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2024年10月26日より連載開始の小説「さくら、舞う」をまとめたマガジンです。週一投稿を目標に執筆中。第一章の主人公は、水沢さくらと音村祐仁(ユージン)。それぞれの視点で進行し…
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【連載小説】「さくら、舞う」 3-9 父娘の対峙

この話に繋がる、前々回のお話(第三章#7)はこちら 前回のお話(第三章#8)はこちら ※…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-8 誇りを持って生きる人々

前回のお話(第三章#7)はこちら 前回のお話: 18.<さくら>  六人の演奏や歌を聴きな…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-7 言えなかった想い

前回のお話(第三章#6)はこちら 前回のお話: ※さくら→舞→ユージン→悠斗で回してき…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-6 想いを歌に乗せて

前回のお話(第三章#5、舞のお話)はこちら 前回までのお話: 15.<ユージン>  スプリ…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-5 内側の自分との対話

このお話に繋がるエピソード(第三章#3)はこちら ※さくら→舞→ユージン→悠斗で回してい…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-4 二人の距離

このお話に繋がるエピソード(第三章#2)はこちら ※さくら→舞→ユージン→悠斗で回してい…

【短編小説】父親の悩み、それぞれ―「さくら、舞う」番外編④―

<野上路教> 「昼からビールっすか? 今日はずいぶんと荒れてますね。何かあったんっすか?」 「詮索はやめろ。とにかく、酒だ」  おれの注文にいちゃもんをつけた喫茶ワライバのマスター、大津理人はため息をつきながらジョッキにビールを注ぎ始めた。 「はい、どうぞ。……ごゆっくりと言いたいところだけど、どうやらそういうわけにはいかなそうだな……」  出されたジョッキに手を出したのと、背後から聞き覚えのある声が聞こえたのは同時だった。振り返るとやはり見知った顔。 「水沢先輩…

【短編小説】想いの伝え方、それぞれ―「さくら、舞う」番外編③―

<リオン> 「さくらさんのために一曲、作ってみない?」  双子の姉、セナから提案を受け…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-3 すれ違う想い

前回のお話(第三章#2)はこちら 前回のお話: 12.<悠斗>  まなの誕生日が過ぎ、桜の…

【連載小説】「さくら、舞う」 3-2 血の繋がらない家族

前回のお話(第三章#1)はこちら 前回のお話 11.<ユージン>  ――父親たちの登場は、…

【連載小説】「さくら、舞う」 第三章#1 思わぬ再会

前回のお話(第二章#4)はこちら ここまでのお話(#1~#8) 9.<さくら>  麗華ちゃんた…

【連載小説】「さくら、舞う」 #2-4 娘を思う氣持ち

前回のお話(第二章#3)はこちら 前回のお話: 7.<悠斗>  めぐの帰宅を待って体操ク…

【連載小説】「さくら、舞う」 #2-3 新しい暮らしの始まり

前回のお話(第二章#2)はこちら 前回のお話: 5.<悠斗>  ここらで、おれとマナとの…

【連載小説】「さくら、舞う」 #2-2 鈴宮家の秘密

前回のお話(第二章#1)はこちら 前回のお話: 3.<悠斗>  孝太郎さんの時は、希死念慮があると事前に聞いていたことや同性だということもあって自然と救済の手を差し伸べた。しかし、舞の場合はかなりざっくりと「失恋したらしい」という想像だけで相談に乗り、家に連れ戻してしまった。普段から面倒見のいい方ではない。なのに、よりによって失恋した女を慰めようとしている……。  こんな行為に及んだ理由はおそらく、恋に悩む舞の姿をみて、五歳で急逝した娘のことを思い出したからだろう。