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140字小説

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削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
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2024年11月の記事一覧

140字小説【裏庭の秘密】

強盗被害に遭った私はスマートホームを購入した。自動で施錠し、カメラとセンサーが侵入者を感…

こし・いたお
2か月前
3

140字小説【猛犬注意】

配達の仕事をしていた僕は、猛犬注意のステッカーが貼られた家にやってきた。鎖で繋がれたピッ…

こし・いたお
2か月前
3

140字小説【君の能力】

能力名は盗聴。僕は頭の中で想像した場所の音声をリアルタイムで聴くことができる。つまり知ら…

こし・いたお
2か月前
3

140字小説【迷子の正体】

私はショッピングモールの案内所で働いていた。ある日、挙動不審な高齢男性が5歳くらいに見え…

こし・いたお
2か月前
3

140字小説【キャンプ好きな夫】

夫婦の寝室にノートパソコンを持ち込み画面を見つめる夫。暗い部屋の中で「パチパチ」という音…

こし・いたお
2か月前
5

140字小説【反撃の時】

私は灰の降り注ぐ廃墟でひっそりと暮らしていた。もう人の住めないこの場所は、敵兵から身を隠…

こし・いたお
2か月前
2

140字小説【仕上げてきた夫】

夫との出会いは文通サークルだった。表現力豊かな文章から芸術家肌なイメージを持った私。でも彫刻を彫るのが趣味だと聞いた時はがっかりした。できれば一緒にジム通いできる人が理想だったから。ある日、初めて会った私たちはジムデートした。私は夫の仕上げた“彫刻作品”を見て、この人だと決めた。

140字小説【幸運の踏み台】

投資詐欺に遭った僕は屋上にいた。幸か不幸か柵を乗り越えるのに丁度いい台がある。SNSを開く…

こし・いたお
2か月前
1

140字小説【私が老いを感じる瞬間】

私は近所の井戸端会議に参加した。テーマは老いを感じる瞬間だ。白髪が目立ってきたとか、揚げ…

こし・いたお
3か月前
2

140字小説【先生の正義】

私は歴史の授業を受けていた。A先生は語り出した。「正義は時代や文化、立場の違いで変わりま…

こし・いたお
3か月前
3

140字小説【油断の代償】

ある日の夜、僕はスリが出ると噂の住宅街を歩いていた。中にはカップルで協力して稼ぐ猛者もい…

こし・いたお
3か月前
2

140字小説【見えない守護者】

記者の私は裏社会で暗躍する人身売買組織に追われていた。私は唯一の肉親である盲目の兄の棲家…

こし・いたお
3か月前
4

140字小説【断罪】

4年に1度の国主催サバイバル鬼ごっこが開催された。ゴーストタウンで庶民が逃げ回り、ハンター…

こし・いたお
3か月前
4

140字小説【見つかったパック】

「ねえ…ここにあったパック、どこへ隠したの?」妻に詰められ凹む僕。隠したつもりはないけど結果的にそうなった。僕は探し物を見つけるために愛犬と走った。厳しい糖質制限も始まった。代わりにタンパク質と野菜を増やした。数ヶ月後、分厚い脂肪の下に隠れていた僕のシックスパックが姿を現した。