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休職して気づいた社会から見た私

「適応障害で休職したことは、伏せておいたほうが面接に通りやすいと思います。」

転職活動の相談中に、担当エイジェントが放ったことば。

そりゃそうか、と納得する反面、
社会ってこんなもんだよな、と落胆した。

精神疾患で休職した人は、メンタルが弱いとか、自分に甘いとか、根性がないとか、その人自身に原因があったと決めつけられ、

「せっかく採用してもすぐ辞めちゃう人」

というイメージを持たれることが、とても悔しかった。

むしろそういう扱いを受けることを知っているからこそ、将来のことを考えると安心して仕事を休むこともできず、さらなるストレスを抱えながら生活している人もたくさんいるのに。
そういう意味では、身体と心の健康が1番だという言説は、どこか無責任な気もする。まったくの正論だけど、社会に根付くイメージや根本的な考え方を変えていかないと、どんな正論も優しい振る舞いも、結局はその人の可能性を削ぐ道を後押ししてしまう。

私は、休職したからこそ向き合えたことがあったし、休職したからこそ味わえた経験があったし、休職を乗り越えたからこそ今の自分が存在していると思っている。

そのどれもが自分にとっての財産だと言えるまでには、まだまだ時間が必要だけど、私は、休職を経験した後の自分の方が圧倒的に好きだ。

失ったものも多いけれど、そのせいで自分の価値が下がったとは思わない。人に隠さなければならないことをしたとは思わない。

私1人で社会を変えることなんてできないけれど、この世界に住む私という1人の存在が、こうして言葉に乗せて自分の意見を発信することは、誰かの心のエネルギーになると信じている。

1人でも多くの人が、自分の生きる社会に納得できますように。
私が、あなたの心に寄り添えていますように。

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