見出し画像

#707 伝えるとは何か〜相手がイメージを浮かべること〜

 学校教育における授業の役割とは

  児童・生徒が教科・科目の知識、技能、視野を獲得する支援をすることにあります。

そんな支援の中の要素として「伝える」というものがあります。

しかし単に伝えると言っても、これほど奥深いものはありません。

山本五十六の有名な言葉に

やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ

というものがありますが、そもそも言ったとて、その通りにやるわけでは決してないのです。

何かを指示する、何かを説明する事が「伝える」という事であるとよく誤解されがちですが、伝えるというのは、その情報が学習者の中に「ストン」と落ちる状態のことを言うわけで、物理的に何かを発して、音声情報として耳に入ることと勘違いしてはダメなのです。

多少なりともビジネスに片足を突っ込んだ私は、常に集客という業務と隣り合わせの生活をしています。

そんな時に大切なのは、新しいお客様がいかに自分が提供する商品を「イメージ」できるか。

イメージとは言葉を介するものではなく、こちらが提供する情報を受け取った時、その情報が頭の中で具体的な絵となって現れる感覚です。

伝えるとはまさに、こちらが持っている情報が、受け手の中で確固たるイメージとして脳に刻印されることに近い。

言葉として理解しても、その実態が沸かないのは

その言葉と自分の中に、心理的な距離が離れているからではないか。

その情報が自分との距離が近ければ近いほど、その情報に「リアル」が見えてきて、そのリアル感がつまり、「イメージ」となるのかもしれません。

そこにリアルを実感できるかどうか。

それが伝える力の本質ではないかと考えたりします。


いいなと思ったら応援しよう!