考えるべきは「やりたいこと」よりも「大事にしたいこと」だった
こんにちは。とあるベンチャー企業でひとり人事をしている朱夏です。
4月からこっち、周囲の環境が大きく変わったことで色々悩みまくった半年でしたが、今回はその解消に向かって一歩進められたような気がしたというお話。
「やりたいことって言われても…」と思っている方の参考になれば幸いです。
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きっかけは2週間前に当社の勉強会に参加した時のこと。
会社の中で行われるキャリア研修では、
個人の価値観と会社が描くビジョンの重なるところが
会社における自身のキャリアだよーということを言われるのですが、
そこでよく
「あなたは何がしたいのか」
「あなたは将来どうなっていたいのか」
ということを投げかけられるわけです。
とは言っても、「やりたいことは?」「将来どうなっていたいの?」という質問にすぐ答えられない人も結構いるわけで(だからこういう研修だったり自己啓発の需要があるとも言えるわけですが)
それは、「やりたいこと/ありたい姿」が出てこないその人がいけないのか?
いいえ、そういうことではないのです。
やりたいこと、ありたい姿を起点に自分のキャリアを考えられる人、
彼らを【ビジョン型】とするならば、
過去、現在において大事にしているもの(環境、思考etc)を起点に自分のキャリアを考えることの方がしっくりくる人もいるのです。
これを、勉強会では【価値観型】と呼んでいました。
この話を聞いて、目から鱗が落ちたのと、
なんだか自分を許してもらえた気がしてとても安堵しました。
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なんで「許されたような感覚」になったかというと、
就活生時代から現在までの10数年間、ずーーーーっとこの問いに悩まされ続けていたからです。
特に、昨年の11月からはこれまで自分が十八番としていた営業事務の仕事を離れ、人事専任、しかもひとり人事として成果を出さねばならないプレッシャーも大きく、さらに今年の4月からは色々と環境が大きく変わり、何をすればいいのかが見えなくなってしまっていました。
営業事務は日々のルーティン業務が膨大だったので、それらをこなしていくことが最優先事項でしたし、自分にとってそれが「得意」でもあった。
で、営業事務での仕事の中で、ぼんやりと「これをしたい」というよりは
仕事をしているプロセス、あるいは結果の中で起きている「状況」に対して
「この状態が好き、維持したいな」「この状況だとみんながハッピーになれるんだな」というのが見えてきて、それを作り出したり維持したりするためにはどうすればいいのか、という方向で頭と身体が動くようになっていました。
今になって振り返ると、この状態こそが「大事にしたいこと」起点に動けている状態だったんだなと思います。
その後、採用業務や育成にも片足つっこみつつの兼任を経て、
昨年の12月から人事専任になったのですが、
これがあかんかった
と思っています汗
何があかんかったかと言うと、
たった一人で「やりたいこと」「あるべき姿」を描き
そのゴールから逆算してガツガツ動いていけるほど
私は強い人間でもエネルギッシュな人間でもないからです。
人事として何をやりたいのか、何をすべきか
人事のあるべき姿とは
考えるのが苦手なくせに、こういうことを一生懸命捻り出そうとして出てこない。
そうすると、「自分は意思(Will)のない人間だ。ダメなやつだー」みたいな負のスパイラルに入って情緒不安定、みたいなことを繰り返すわけです。
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で、冒頭で触れた勉強会の後、
「自分の大事にしたいことってなんだったっけか?」
ということを考え出した頃、こちらの記事に遭遇したのです。
こちらではキャリア、職業選択のあり方を【Well-doing型/Well-being型】と見立ててお話しされているのですが、読んでいて
これだ…!!
と思いました。
恐縮ですが引用させていただくと、
特にこちらの内容にめっちゃくちゃ共感&腹落ちしたのです。
でも、【Well-being型】はゴールに向かって逆引きできないので、(なにせ自分がどうやったら良くあれるのかということを因数分解したら、今やれる具体的な仕事が明確になるわけではないので)上記のような【Well-doing型】の人たちをみて、すごいな、私もそうやりたいなと思うものの、何をやればいいかわからず、困り果ててスミスに怯えて思考停止してしまいます。
記事にも書かれていた
・今にコミット→振り返って言語化する
・淀みに気をつける
これ、自分もやろう!!!って勇気をもらいました。
まずは目の前のことに一生懸命取り組んで、
一定の期間で後ろを振り返ってみる。
その時にどんな轍になっているのか、
それを自分はどう解釈するのか、
そういう感じで、いっぺんやってみようかな、と思いました。
(記事を書かれたAiko Tsutsuiさんに感謝です…!)
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ここまで書いていて気づいたけど、
これってきっと大学生、特に就活生にも同じことが言えるなぁと思いました。
「どの業界に行きたいの?」
「どんな仕事がしたいの?」
「どんなビジネスパーソンになりたいの?」
採用面接、面談ではこれらの質問を必ずと言っていいほど聞かれます。
私も面談の時につい聞いてしまうのですが、答えられない人、無理くり考えてそれっぽく話している人というのも一定数いらっしゃいます。
そういう人たちには、やりたいことを一旦脇に置いて
「大事にしたいこと」「これまでを振り返って言語化する」
というアプローチで深掘りしてもいいのかなぁなんて思いました。
それでは今日はこの辺で( ˘ω˘)