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元バンドマンが悔しくもハマったTikTokで流行った曲
韓国アイドルや、打ち込み中心の音楽クリエイター作品等、音楽シーンの多様化が進む中で、バンド好きという人種は以前にも増して、マイノリティな存在になっているように感じます。ただでさえ、「音楽は嫌いでもないけど、特別好きではない」という人が多い中で、音楽の中でもバンドが好きという人は、もはやサブカル好きと言っても過言ではないのかもしれません。
かくいう私も、そんなバンド好きの一人でございます。加えて昔バンドでベースをしていたこともあって、バンドの事に詳しく、バンドが好きである事を誇りに思ってるくらいです。年始の格付けチェックでビックバンドを聞き比べ、「あぁこれは確実にBよ。音圧が全然違うから。」と、家族の前で高らかに宣言するくらいには、バンド経験を誇っております。ちなみに、浜田はAに入っていきました。
そんな元バンドマンの私ですが、最近。
TikTok発信の曲で、ハマってしまっている曲があるんです。
元バンドマンのバンド好きですから、非凡である事がカッコいいと思っている人種でございます。まだ世間に注目されていない音楽をいち早くキャッチして、流行ったころに「やっぱりな」と言いたい人種なんです。流行っていない良いバンドを見つけて「これが良い」と言いたい人種なんです。そんな非凡を求める輩が、我々バンド好きなんです。もちろん、TikTokの様な流行りに乗っかるなんて、あってはならない事なのです。
ですが、悔しくもハマってしまったのです。あってはならない事だとわかっていながら、「グぬぬ…」と言いながら、カッコよさにエンドレスリピートをしてしまっているのです。
そこで本日は、TikTokで悔しくもハマってしまった曲を3つご紹介したいと思います。
1.「おとせサンダー」-ぼっちぼろまる-
Youtubeを中心に音楽活動を行っているぼっちぼろまるの大バズりソング、おとせサンダーでございます。この曲は、僕らバンド好きを殺しにかかってる曲なんですよね。というのもこの曲、バンドをやってれば、どのパートの人もどこかしら刺さる部分を持った、テクくてかっこいい曲なんですよね。
まず曲なんですけど、ぼっちぼろまる自身が「ひとりぼっちロックバンド」と自身を表しているとおり、しっかりバンドサウンドになっているんですね。キメから始まって、始めのギターカッティングのイントロから、Aメロ、Bメロと、各楽器隊が結構おいしい動きをしてるんですよ。ギターなんてまぁまぁ無茶苦茶に暴れまわってますし、ベースもルートを基調にするのかと思いきや、結構なうねりのあるフレーズですし、それを支えるドラムも一粒一粒がバッチリ決まって熱量たっぷりでめちゃくちゃかっこいい。バンドサウンドとして、最高の出来なんですよね。
しかもTikTokで流行ってることからも裏付けされる、キャッチ―さでしょ。だからこの曲は反則なんです。
聞いたことない皆様、とりわけバンドがスキな皆様は、ぜひとも一度聞いてほしい一曲でございます。バンドが好きであればあるほど、この曲の魅力にハマっていくことでしょう。
2.「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」-MAISONdes-
楽曲ごとに「歌い手」「作り手」を変えて、楽曲作成を行う音楽プロジェクト、MAISONdes(メゾン・テ)の中でも、音楽プロデューサーのミツキと歌い手の花譜によってつくられた、トウキョウ・シャンディ・ランデヴでございます。プロジェクトだの、音楽プロデューサーだの、説明だけで呼吸困難になりそうな文字数。これだから流行りの音楽は嫌いなんです。
そして曲を聞くと、またもや腹立たしいんです。
これがまぁー、カッコいいんですよ。
EDMの打ち込みの中で、ボーカルが小気味の良いキメキメのフレーズで入ってきて曲が始まっていくんですけど、この曲全体を包むリズム感バキバキの雰囲気にまず圧倒されるんですね。
そして何より推したいポイントがこの曲のベースです。とにかくおいしいフレーズばっかりなんですよね。冒頭のボーカルの裏でもカッコイイフレーズで暴れてますし、サビ前はしっかりスラップで目立つフレーズで入ってくるんですよ。勝手にベースを代表してお礼を言いたくなるくらい、フレーズがとにかくかっこ良いんですよね。
以前紹介したベースがカッコいい曲は、スラップとかじゃない少しコアなカッコイイ曲でしたが、今回はわかりやすくカッコイイベース曲にもなっております。もちろんベースへ興味が無くてもカッコいいと思える曲になっておりますので、是非聞いてほしい一曲でございます。
3.「アユミ☆マジカルショータイム」-キノシタ(kinoshita) feat.音街ウナ-
作詞、作曲、イラスト制作、動画制作、すべて1人で手掛けるボカロP、キノシタの、アユミ☆マジカルショータイムでございます。この曲に関しては、ハマってしまってからも、しばらく「ぐぬぬ…」の悔しい唸りが止まりませんでした。何せ、ゴリゴリのボカロ曲ですからね。
これまでの曲の様な、カッティングがカッコいいギターや、ベースのバキバキのスラップ、ドラムの滾るかっこよさといった、楽器のかっこよさは正直ありません。やはりこれはボカロの曲であって、打ち込みで作られた曲であるという事に変わりは無いんですね。
だからこそ、悔しいんですよ。こんなキャッチ―な曲を作っちゃダメなんすよね。
めちゃくちゃキャラソンなんですけど、サビ前にキメで溜めるわ、2番で拍子は変えてくるわ、まぁ出来うる全てのキャッチ―を詰め込んだみたいな曲なんですね。それでいてメロも終始キャッチ―で秀逸。こんな曲、好きにならない方がおかしいじゃないですか。
バンド好きをアイデンティティとし、非凡である事に憧れた者に対して、こんなボカロ曲をぶつけてこないで欲しいと思った一曲でございます。この曲が皆様に刺さるか刺さらないか、それは皆様自身の耳で確かめてください。
さいごに
TikTokで流行った曲には、思わず「なにがええんやこれ?」と言ってしまうような、たまたま売れたような曲も数多く存在します。もちろん、趣味趣向の好みの話ですから、あくまでこれは私個人の感想です。ただ、たまたま売れたとしか表現できない曲が、TikTokでは流行っている事が正直多いんですよね。
ですが、これらは本物です。
皆様も、TikTok発信のこれらの曲を聞いて、楽曲の素晴らしさに苦虫をかみつぶしてみませんか?