マガジンのカバー画像

本について

16
本について書いた
運営しているクリエイター

2023年8月の記事一覧

持ってる安部公房全部読む ー第四間氷期ー

持ってる安部公房全部読む ー第四間氷期ー

気が付いたら8月も後半、相変わらず暑い。前回の飢餓同盟で「日記を書き始めた」と書いたが、今のところ毎日きちんと書いている。ただ、原付の鍵を落としたとかドアに額をぶつけたとか、バスを乗り間違えそうになったとか格好悪いことばかり書いている気がする。日記を書くことで、変わり映えしないと毎日だと思っていたけど、意外とそうじゃないということに気が付いた。では、今日も安部公房の話をする。

2022年12月1

もっとみる
持ってる安部公房全部読む ー飢餓同盟ー

持ってる安部公房全部読む ー飢餓同盟ー

最近、noteで日記を書き始めた。別に私の日常なんて誰も興味がないだろうが、日記は何かを書きたい欲を満たすのにちょうど良いことに気付いた。調べてみると、日記を書くことは、文章力の向上にも繋がるらしい。長さや内容に差は出るだろうが、今月は出来るだけ書きたいと思う。本の話と食べ物の話くらいしかしないだろうけど。そんな今は、クンデラの存在の耐えられない軽さを読んでいる。みんな誰かを好きで、愛人がいたりす

もっとみる
持ってる安部公房全部読む ー壁ー

持ってる安部公房全部読む ー壁ー

「何か美味しいケーキが食べたい」と思い、今日は用事を済ませた後にタルトを食べてきた。私が選んだのは、ウィークエンドシトロン。アイスティーを飲み、ナボコフのカメラ・オブスクーラを読みながら食べた。甘酸っぱいタルトは、とても美味しかった。そして丸善に寄り、新潮2023年9月号を購入した。テロと戦時下の日記リレーの、アンドレイ・クルコフの日記を読みたかったのだ。誰かの日記を読むことが、こんなに面白いとは

もっとみる
持ってる安部公房全部読む ー他人の顔ー

持ってる安部公房全部読む ー他人の顔ー

今年の夏は暑い。こんな時は涼しい部屋で本を読む貪るように読んだり、何か好きなことをして過ごすのがいい。という訳で残り19冊分このまま書いていきたいと思う。私は文学部を出ている訳ではないし、もちろん安部公房の専門家ではない。ただ好きで読んだだけだし、ただの一個人の解釈と感想である。にも関わらず、色んな人に読んでもらえたみたいでとても嬉しい。これで誰か一人でもいいから興味を持って安部公房を読んでくれた

もっとみる
持ってる安部公房全部読む ー方舟さくら丸ー

持ってる安部公房全部読む ー方舟さくら丸ー

2022年10月。 Twitterのタイムライン上に夕木春央の”方舟”という本が多々流れてくるのを見た。あまりにも沢山流れてくる上に、非常に面白いらしいと目にして読んでみたくなった。だが話題の本だけあり、行ける範囲の書店は軒並み品切れだった。それなら手持ちの方舟を読もうと思い、安部公房の”方舟さくら丸”を読むことにした。読了後、折角だからこのまま本棚にある安部公房を全部読もうと思った。それが、この

もっとみる