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2024夏休み新書チャレンジ

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2024年の夏休み3週間21日間で毎日新書を読んでアップする企画です。
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記事一覧

夏休みワクワク新書チャレ〜ンジ!📘

夏です! 夏といえば夏休みです!! 大人になったら夏休みなんかないよ、せいぜいお盆休みだよ、とげんなりされてる方、すみません、私、夏休みがあるんです。というのも、メインのクライアントが大学だから夏休みはほぼ仕事がないんですねぇ。ほぼ、というのが曲者でして、実は飛び飛びで数件は入ってるんですがふだんに比べれば圧倒的に少ない、という訳なのです。 毎年、この時期は「あづいぃぃぃ!」とダラダラしがちですが、今年は違う。なんといっても仕事部屋にクーラーが付いたのですよ。 この恩恵

人生120年を見すえて〜『百歳まで歩ける人の習慣』〜 【新書チャレンジ1】

夏休み新書チャレンジの1回目はコチラ。 つい先日、書店で目について買いました。 「運動すると頭もよくなるんですよ」 とは私が好んで読む脳科学関係の本でよく見る話ですが、ここで少し新しいのは、歩いて脚力つけば筋肉が鍛えられる、という点にクローズアップしている点、ではないでしょうか。 身体を動かす骨格筋は、身体を動かすだけでなく、「マイオカインと総称される神経伝達物質(サイトカイン)の分泌器官でもある」のだそうです。つまり、運動すると脳の神経細胞を元気にする物質や学習能力

理系的創作論 〜『小説家という職業』〜 【新書チャレンジ2】

夏休み新書チャレンジ2日目は、 小説家森博嗣氏による創作論『小説家という職業』です。2010年に出た本なので今から10年以上前ですが、本質をついているせいか内容が古びた感じはしません。 もともと著者は大学の工学部で研究をしていた人です。それがひょんなことから「これがミステリィというものだ」というのを娘さんに読ませてやるために小説を書き始めた、というのは知っていました。だって、デビュー作『すべてがFになる』からファンですからね。なんせ書店にサイン会まで出かけたのは後にも先に

生き物の進化がいちばん面白いストーリーだ 〜『進化のからくり』〜 【新書チャレンジ3】

新書チャレンジ2日目の2冊目です。 実はこの本、先日までトイレ文庫として2Fのトイレに置いていた本ですが、内容があまりにも面白くてトイレに居座って読みふけってしまいました。 中身はそもそもは難解なところもあるはずです。カタツムリの研究から進化について研究を続ける世界最先端の科学者の研究内容が書いてあるのですから。ところが不思議にスラスラ読めてしまう。恐ろしいほどの読みやすさ。そしてワクワクするようなストーリー展開。 これが「事実は小説より奇なり」ということなのか? ガラ

歴史はつながっている 〜『ニュースの”なぜ?”は世界史に学べ』〜 【新書チャレンジ3,4】

夏休み新書チャレンジ3日目は国際情勢関係の本です。 最初の本が2015年、2が2017年の出版ということで、2024年の今から見ると古い情報もたくさんあります。著者の予見した未来とは違う方向に行ったできごともあります。 しかし、この2冊の本で言わんとすることは「現在の世界情勢は歴史に学べば分かる」なのです。つまり、過去の歴史の結果として今の状況がある訳ですから、この10年ぐらいの範囲のできごとに影響を与えている歴史がそうそう変わることはありません。 たとえば1巻目でロシ

ことばって深すぎる 〜『言語の本質』〜 【新書チャレンジ5】

夏休み新書チャレンジ4日目は、こちら↓↓↓ 昨年5月に発売されて以来、ずっと売れているようで可愛らしいイラストのカバーが付いた本を書店で見かけました。あれ、欲しかったかも……笑笑 ことばって一体何なんでしょうね? 思考や感情など何かを人に伝えるにあたってヒトが一番に使うもの、考えの全体像を切り取って表現するもの、だと思っていたのですが、この本を読んでいると深すぎて深すぎて、すっかり「言語沼」にはまってしまいました。 推しとか夢中という意味合いの「沼」というよりは、本質的

コミュニケーションの裏と表 〜『聞く力』『話す力』〜 【新書チャレンジ6,7】

夏休み新書チャレンジ5日めは、この2冊。 阿川佐和子著、『聞く力』と『話す力』です。 『聞く力』は2012年、『話す力』は昨年末2023年の出版です。 実は『聞く力』は昨年古本屋で手にして初めて読んだのでした。 対人関係とか自己啓発本、それにNLPなどの心理学などコミュニケーションについて専門的に論じる本は多々ありますが、実際の体験談としてこれだけのエピソードをお持ちだというのは、ものすごいことだと思います。 ミリオンセラーとなった最初の『聞く力』の時点で週刊文春の対

ユーモアとはなんぞや? 〜『ユーモアのレッスン』〜【新書チャレンジ8】

夏休み新書チャレンジも順調に6日目。 今日は、外山滋比古先生の『ユーモアのレッスン』(中公新書)です。 『思考の整理学』その他色々な著書で有名な外山滋比古先生、この本ではユーモアについて掘り下げています。ユーモアって冗談とも皮肉とも違う、何か一種独特のもの、のような感じがします。 笑いって、言葉が違ったり文化が違ったりするととたんに通じなくなるものと、万人にウケるものがあると思うんですよね。真面目な挙動そのひとつひとつの動きが可笑しいMr.Beanなんかは誰が見ても笑える

他人の不幸は蜜の味? 〜『嫉妬論』〜 【新書チャレンジ9】

今日のチャレンジは、『嫉妬論』です。 嫉妬って何だかネガティブで秘するもの、というイメージありませんか? なんとなく他人に見せたくない、っていうか。 嫉妬とは、 同じ立場の近しい人間に対して抱くもの by アリストテレス(ギリシアの哲学者) 憎しみと似て非なるもの by プルタルコス(ローマの歴史学者) 人間愛に反する社会の悪徳 by イマニュエル・カント(ドイツの哲学者) 嘆きと怒りの複合物 by バーナード・マンデヴィル(オランダの精神科医、思想家) 正真正銘

新書だけ読めばよい? 〜『新書がベスト』〜【新書チャレンジ10】

夏休み新書チャレンジ、1週回って今日から2週目です。 今日の本は、今回私が新書チャレンジをやろうと思った理由のひとつ、『新書がベスト』を取り上げます。 この本は一種の読書論でもあり、冒頭で現代に置いて本を読むことの必要性が語られています。「誰もが何らかの知的なアウトプットを求められる」今の時代、「多様な考え方を取り入れて、自分なりの「知の体系」を構築」していくために読書が必須、とあります。 知的アウトプット……今、私自身の課題です。こういう意味合いの「課題」は英語でだいた

あなたにとっての物語とは? 〜『物語の役割』〜 【夏休み新書チャレンジ11】

夏休み新書チャレンジ、今日は9日目。 小川洋子さんの『物語の役割』です。 小川洋子さんといえば、映画化もされた『博士の愛した数式』が有名です。この本ではそれが生まれるきっかけになったのが数学者藤原正彦先生との出会いだったということが書いてあります。 「数学が表す真理は、何事にも影響されない。部地理的な影響も受けないし、永遠に真実であり続ける。そしてそれは到底人間の手では作り出せないものだ」と藤原先生はおっしゃったそうです。 何か人間よりもっと偉大な存在、サムシング・グレ

もっと早く読みたかった! 〜『英語独習法』〜【夏休み新書チャレンジ12】

夏休み新書チャレンジ、本日からしばらく気になったら即買っていた英語関係の新書を読んでいきます。 まずは『英語独習法』から。 このチャレンジでも一度紹介した今井むつみさんの本です。 この『言語の本質』を読んだおかげで書店の新書コーナーにあるこの本が目に付きました。 「なんでこの本もっと早くに読まなかったんじゃ〜〜〜!」 というのが、読んだ後の第一声です。 コロナ禍で英語コーチとして英語を教えたり、瞬読と出会ったりしたことで英語と日本語についてはいろいろと考えを巡らせ

元が分かれば応用はカンタン 〜『日本人の英語』〜 【夏休み新書チャレンジ13】

夏休み新書チャレンジ、今日も英語関係の新書です。 昨日は今井さんの『英語独習法』を紹介しました。 その中で、「日本人あるある英語の間違い」を指摘する本の中でも不朽の名著として紹介されている『日本人の英語』を本日は取り上げます。何か思って買ったはいいけど、読めていなかった本です。 同じ岩波新書の「赤本」ですね。 こちらの本は発行が1988年。手元にあるのが2018年に出た80刷のものです。すごいぞ、この重版回数は!  じっくり読んでみると、本当に素晴らしい本です。 特に

単語だけ覚えればいいって訳じゃない 〜『英語の新常識』『英語の極意』〜【夏休み新書チャレンジ14、15】

夏休み新書チャレンジも今日で12日目になりました。 本日は2冊。 杉田敏先生の『英語の新常識』と『英語の極意』を読みました。NHKのビジネス英語講座を長年担当されていて、私もお世話になりました。 『英語の新常識』のまえがきによると、先生がNHKのやさしいビジネス英語を始められたのが、1987年だそうです。ちょうど私が高校生の頃です。歳がバレますね。高校と大学のあたり、それから社会人になってもときおりビジネス英語の講座を聴いていたので、私にとっては「NHKのビジネス英語」と