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もっと早く読みたかった! 〜『英語独習法』〜【夏休み新書チャレンジ12】

夏休み新書チャレンジ、本日からしばらく気になったら即買っていた英語関係の新書を読んでいきます。

まずは『英語独習法』から。

このチャレンジでも一度紹介した今井むつみさんの本です。

この『言語の本質』を読んだおかげで書店の新書コーナーにあるこの本が目に付きました。

「なんでこの本もっと早くに読まなかったんじゃ〜〜〜!」

というのが、読んだ後の第一声です。

コロナ禍で英語コーチとして英語を教えたり、瞬読と出会ったりしたことで英語と日本語についてはいろいろと考えを巡らせました。自分が通訳をするときに脳内では何をしているのかを脳科学的にアプローチしたことは言葉のみならず、人がどのように外界の情報を認識するのか、という点への興味を大いにかき立ててくれました。

本書は認知科学の専門家によって書かれたものなので、私が疑問に思ったり、こうではないかと推論したことはほぼ網羅しています。でも通訳という仕事から取りだした実践知と、そこから自分の頭で考えた推論があってこそ、本書が深く理解できたのだろうとも思います。

たとえば、この本に書かれているこの中でもっとも重要といってよい概念が、「スキーマ」です。これは認知心理学ではカギとなる概念で、ことばについていえば、「氷山の水面下にある、非常に複雑で豊かな知識のシステム」なのだそうです。日本語が母国語だと日本語のスキーマがあり、英語だと英語のスキーマなので、第二外国語つまり日本人が英語を学ぶ場合もついつい日本語のスキーマを当てはめてしまうので、非常に分かりにくいことになるのですね。

私はよく「日本語と英語の単語は守備範囲が違う」と理解していました。同じ概念でも単語の守備範囲が違うので同じような対応する単語で表せないことも多いし、その概念自体が日英で異なっていることだってよくあるからです。だから中級以上の英語学習者には断然英英辞典の使用をお勧めしていたのです。英和辞典だとどうしても日本語の訳語に引きずられてしまいますからね。

でも英英辞典やコーパスという使用例を集めたデータベースを検索すれば、英語のスキーマを自分で積み重ねることができる、それが語彙力を上げる近道だと本書では書かれています。

やり方を書いたハウツー本ではなく、本質的なことを学ぶのが物事の上達の近道だと思います。なので、英語を本気で習得したいのなら、本書に書かれた方法を踏襲するのが科学的に近道になりますね。

私自身も英語のライティングについて、また語彙の深め方について、もっと実践したいこともありました。まずはやるしかないですね!

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