パパが行くとおもしろい乳幼児健診
「乳幼児健診?いくいく!いってみたい!」
我が家には5人子どもがいますが、今まで定期健診や予防接種は奥さんに任せっきりでした。
今回がきっと最後になるだろうから、いろいろ経験してみたいと思い、先日、息子の予防接種へ行きました。
注射を何本も射たれ、ギャン泣きしたものの、思っていたよりスムーズに終えることができました。
案外いけるもんだ。
4か月の乳幼児健診も同じように甘く考えていました。
プロローグ
しかし健診日直前、奥さんからその内容を聞くと
「だいたい2時間ぐらいかな。でもさ…13時10分〜15分の間に来てくださいってことは、5分刻みで予約入ってるんじゃない?大丈夫よ」
「えっ、そんな長いの?」
「今までは、20〜30人待合室にいて検査のたびに呼ばれて待っての繰り返し。でもこんな状況だしもっと早く終わるよ」
乳幼児健診 パパ どれどれ……
奥さんがググりはじめました。
想像してたのと全然ちゃうやん……
急にそわそわし始める私。
「やっぱり一緒に行く?」
ニヤニヤする奥さん
「仕事だから無理ね」
やるしかないのね。
さっそく健診に必要なものを書類で確認。
内容は、赤ちゃんの発育・健康状態の確認と先天的な病気があるかどうかの検査、そして育児に関しての質問や悩み相談か……。
事前準備
前日、健康状態の確認用紙を奥さんと一緒に記入していきます。
母子健康手帳を見ながら身長や体重の経過を記入。えっ!生後すぐより1週間後の方が体重減るんや!知らんかった。毎日のおっぱいの回数?たくさん?わからん。
じっくり見るとパパも知っておくべきことがたくさんある。その他、普段の生活の様子など細かく質問事項に沿って記入していきます。
「はぁー終わった。大変やな……」
「大変でしょ、うちみたいな大家族はこういう書類、7人の名前と生年月日書くだけでも本当に大変なの!なんともう1枚あるよ」
次はピンク色のアンケート用紙。奥さんに質問しながら記入していきます。
Q 家族は育児を積極的に手伝ってくれますか?
A 積極的に手伝ってくれる
Q 子どもができたと知ったときどう感じましたか?
A 正直戸惑った
完全にお母さん向け。これをもとにいろいろと相談するんだな。さらに不安が増してくる……。
会場へ
バスタオル•着替え•オムツ•健診表•母子健康手帳…すべて持った。待てよ、スマホがない、あった。
バタバタ準備して心境は受験に向かう中学生。
会場へ入ると、可愛いチェックのエプロンをした保健師さんたちが笑顔で迎えてくれました。何だか明るい雰囲気。そんな空気を察したのか息子もニコニコ上機嫌です。
「こちらでお待ちください、どうぞ」と案内された瞬間、一気に視界が狭くなる。周りを見渡すかぎりママ、ママ、ママ……そしてママ。
ほんまにママしかおらんやん……。
真っ黒のスエット上下に黒マスクで来たことを後悔しました。せめて服だけでも可愛いチェックを着てくるべきだった(持ってないけど)。
女性専用車両に、間違えて飛び乗ったおじさんのような感じ。気まずい。
腕の中にいる息子だけに視線を集中させ「やばいとこきてしもたで」とささやきながら、順番が来るのを待っていました。
検診
待つこと10分。意外と短い!最初は身体測定。息子を裸にしてオムツを変え、バスタオルに包み健診台へ。
ベテランらしき保健師さんが
「こんにちは、今日はパパが来てくれたのね。まずは身長・体重から測っていきますね。S?M?」
S ??戸惑う私?? M
「オムツね、オムツ」
もう少しでMと申告するところだった…
「サイズはSです……」
おむつの重量を測り、それを差し引いて計測。息子は大きい方だそうで順調に成長しているようです。
最初の健診を終え、落ち着いてきたので、周りを見渡すと同い年のかわいい天使たち。大きい子、小さい子、笑っている子、泣いている子、お母さんはみんな優しそうな顔をしています。
こうやって大変な時期に産まれた同い年の赤ちゃんを見ているだけで勇気づけられますね。
また10分ほど待って次は問診へ。部屋へ入ると男性の先生。おーメンズよ、会いたかった!ここへきて初めて同性と出会いテンションが上がりました。
「こちらでは身体の異常がないか、反射や首の座り具合なんかもチェックしますね。よろしくお願いします。お子さんは混合ですか?」
「あっ……ミルクです」と言われ「そうです」と答えました。
君もか!パパには主語から意味が分かるように言っておくれ!
健診で何より驚いたのはそのスピード。息子をコロコロと転がしながら身体の至る部分を瞬時にチェックしていきます。息子もなぜかアウアウ楽しそう。
最後に、両手を引っ張りながら身体を起こしたり、うつぶせにして顔が上がるかのチェック。
「首もしっかり座っていますね」
へぇー、こうやって首が座ってるかチェックするんだ。知らなかった…。
先生はとても丁寧に色んなことを教えてくれて、問診が終わるころには、私も息子もリラックスして過ごしていました。
面談
最後は、保健師さんとの面談。
事前アンケートに基づいてヒアリングや困っていることなどを相談します。
さすがに「お母さんは?」と言われそうな気がしたので、最初に子どもが5人いること、奥さんと相談して初めて乳幼児健診に来させてもらったことを伝えました。
「あーそうですかぁ。いいことですね!5人も育ててらっしゃるの?ご主人がそうやって奥さんと相談して来られるということは一緒に育児できてるってことだから、とってもいいことですよ」
ここでも明るい保健師さんに助けられました。一通りヒアリングといろいろなアドバイス受け、最後に
「困っていることや相談したいことありますか?」
と聞かれたので、これだけは相談してきてと奥さんに頼まれていた事を思い出しました。
「子どもの背中スイッチが敏感過ぎて抱っこしないとなかなか寝てくれないんです」
「大丈夫ですよ、今だけです」 おわり・完です。
役割を果たせず終わった感がありましたが、あまり悩んでるようには見えなかったのでしょうね。
たしかに今だけだし、まぁいいか…。
最後に御礼を伝えると、明るい保健師さんが少し真剣な表情になって
「お父さん、健診はこの後も何度もありますから、1回だけじゃなくこの後もぜひ来てくださいね」
1回で満足してたらあかんというメッセージに聞こえました。
さいごに
乳幼児健診を通して気づいたこと。
周りにいるママと比べても自分が赤ちゃんの扱いに慣れていることがわかりました。これだけオムツ変えて抱っこしてりゃ当然か。
オムツ変えるときに、未だここのボタンの止め方が分からず、いつも奥さんに怒られている私も少し自信がつきました。
最初は緊張しっぱなしでしたが、先生や保健師さんの丁寧な対応と待ち時間もほとんどない仕組みに、私も息子もニコニコでストレスなく過ごすことができました。
同い年の子どもを見ることができたり、何より子の成長を間近で感じることができる。またそれを奥さんと共有することで育児への理解力が高まる。
さらにパパが参加しやすくなるといいですね。パパ用のアンケートや乳幼児健診パパの日なんかあるとさらに行きやすくなるかもしれません。
チャンスがあるならぜひパパも行ってみて欲しいですね。可愛い服を着て。