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【ポロ その歴史と精神】 読書#145

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、「ポロ」についてです。
みなさんは、ご存知ですか!?

ヘッダーは、いちごさんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!


目次


基本情報

森 美香 (著)
朝日新聞社 出版
1997年9月25日 第1刷発行

全333ページ
読書所要期間 4日

本書も、バリューブックスさんで購入しました!

私が本書に出会うきっかけ

比較的最近になって、もう少し厳密に言うと今年度に入ってからだろうと思うが、私の住む地域の近くに「ポロ」の競技場があることを知った。

ポロ・・・

そう言えば、聞いたことはあるけど、実はよくわからない・・・
馬産地として名高い地域の近くに住んでいるのに、全然身近でない・・・

そんな思いから、少しでもこの競技について知りたいと思い、参考となりそうな書籍を探した。

正直、なかなか見つからなかった。
それでもやっと見つかった本書。

国内で手に入る、日本語で読めるポロに関する本は、私が今回調べた限りこれくらいではないだろうかと思えるほど。
目をつけてから手に入るまでに随分と時間を要したが、ようやく私のもとにやって来た!

私が思う、この本の本質

本書の本質は、一言で表現できるかもしれない。
それは、
「ポロが誕生してから現代に至るまでの歴史を紐解く」
というもの。

そしてその歴史の中で、

  • 中国

  • 日本

  • イギリス

  • アメリカ

を中心に、各国へ広まったこの競技のそれぞれの国での発展に整理されている。

私が感じたこと

スポーツとしての「ポロ」

「ポロとはどんなものか?」
これを知るために探したのは、先述の通りである。

しかしながら、その競技のルールなど基本的情報は本書内の随所に示されるが、まとまって整理されているわけではない。
やはり〈本質〉に書いた通り、その歴史を紐解く方に力点が強く置かれている気がするため、その流れの中で触れられることが多い印象である。

そこで、チャットGPTさんに競技の概要を聞いてみた。

【ルール】
チーム構成
・各チーム4人
・役割分担は明確で、攻撃や守備に専念する。
試合時間
・試合は「チャッカ」と呼ばれる7分半の区切りで進行。
・通常、4~8チャッカで1試合。
目的
・マレット(長いスティック)を使いボールを相手ゴールに入れて得点する。
ボール
・昔は木製、現在はプラスチック製が主流。

・「ポロポニー」と呼ばれる小型の馬(通常、体高150cm前後)。
・馬の俊敏さと選手の騎乗技術が重要です。

【フィールド】
サイズ
・274メートル、幅146メートルの長さ。
・サッカー場の約2倍の広さ。
ゴール
・遠くに2つのポールで広がるゴール(間隔は7.3メートル)。

chatGPTより

専門家の方、競技者の方、合っているだろうか?
もし違うようであれば、ご容赦いただきたい・・・汗

チャットGPTさんは、この競技の起源も教えてくれようとしたが、うまく表現(出力)されていなかった。
というのも、本書には次のようにある。

騎馬戦術の鍛錬の方法として開拓され、ゲーム性の高い競技に変容を遂げていったものと思われるが、その淵源が何世紀のどこにあるのか、納得のゆく答えを見い出すことは難しい。

本書P 12

紀元前の馬車の導入から発展した二輪戦車の発明により騎馬兵が生まれたというプロセスの中で、どうやらポロが誕生したようだということは理解した。

ポロの精神

人々がポロに魅了されるものとは、いったいなんなのだろうか?
言い換えれば、人々はポロから何を得ることでその競技を愛するようになるのか?

その答えが、この一文にあるように私には感じた。

釣りは忍耐と自制、狩猟はホースマンシップと胆力と観察力、銃猟は俊敏な手の動きと共に、持久力と視力を養う。フットボール、テニス、クリケット、ボートなども同様に男らしさを助長するものであるが、ポロはこれらすべての教訓を兼ね備えたスポーツだ。

本書P81

これは、おそらく19世紀の英国軍人の著書からの引用である。
よって、 ”男らしさ” のように、現代のジェンダー感とは少し離れる書き振りもあるが、ここにポロという競技の精神性を垣間見ることができるのではないかというのが私の感想である。

私は長らく野球をやってきたが、野球という競技から感じる精神性は、『準備と集中』であると考えている。

野球は、投手が球を投じるまでの一球一球、間が開いた競技である。
感覚としては、「ちゃっちゃと先へ進みなさい!」と思われる方も多いことだろうw
しかし、その間に選手は様々な想定・シナリオを構築する。
・次は、どこに投げようか(投手)
・次は、どんな球を狙おうか(打者)
・次は、ここにボールが飛んできたらどういう対処をしようか(野手)
・次は、どういうシチュエーションになったら次の塁を狙おうか(走者)
などなど、一球が投じられる度にその対応が異なってくる。

その状況に対し、
・いかに適切な対応をするか、
・対処のオプションをたくさん持っておけるか、
ということが、野球の上手い下手につながっているものと考えている。

これらの行為が『準備』だとすれば、この準備を瞬時に、あるいは、高速に処理しなければならず、そこには相当な『集中』が必要である。
私は、この『集中』が苦手だった。
どうしても、間の生まれるその時間に脳を休めてしまう。
つまり、次のことを考える作業を怠ってしまう。
結果として、何かが起こったときには適切な対処ができないということが大変よく起こったと思っている。

ということで、私の経験から野球を例に出したが、その競技の精神性とは、その競技そのものの特徴を楽しむということももちろん大事であるし、そこが面白さの中心となるのだろうが、
「その競技からどういったことを学ぶのか?」
「その競技に向き合うために必要な心持ちとは何か?」

ということが実は本質なのではないだろうかということを、改めて学んだ気がしている。

ちなみに、ポロは昔から女性も愛好していた様子が本書で描かれている。
上記英国軍人は、あくまでもその軍隊における訓練や教養としての視点で ”男らしさ” と表現していると考えたい。
よってポロも、男女に等しく公平に、その楽しみは与えられていると理解している。

むすびに(まとめ)

今回の記事では、私が独自に定める『マイルール』にやや反して、本書からの引用をやや多投した汗
しかし率直に言って、日本でまだまだメジャーとは言えないポロというものの実態を少しでも知っていただく上で必要だと思われる情報を載せるということに今回軸足を置いて私の感想を書いた。
その点で、これまでの私のこの活動の傾向からすると、結果として異例の内容となった。
つまり、どちらかと言えば感想ベースではなく、事実ベースとなったということである。

これを通じて、ポロという競技とそこから得ることができる精神性を、少しは感じていただければと考える。

ポロはスポーツであると同時に、文化である。

本書あとがき
  • アレクサンダー大王

  • 楊貴妃

  • 徳川吉宗

  • セオドア・ルーズベルト

  • チャールズ皇太子

国やときを超えて、歴史に名だたる各国の著名人に愛されてきたと認識したとき、確かに文化と言っても過言ではないのだろうと感じる。

この競技の奥深さと魅力は、やはり実際の競技を見て、競技者の話を聞いて、真の理解に近づくものと思っている。
本書を一回読んだだけでは、まだまだこの競技の入り口にすら立っていないのかもしれないが、それでも、ほんの僅かでも、この競技について垣間見ることができたという意味で、私にとっての本書の価値はあまりにも大きい。


ラルフローレンの「ポロクラブ」は、競技としてのポロとの関係性は、ロゴを見れば想像がつくと思います。
ポロという競技があるということを、私はむしろこのメーカーの存在から知ったと記憶しています。

一方で、「ダンヒル」がポロと非常に関係性が強いものであるということを今回初めて知りました。
本書から、この競技としての歴史のみならず、各国や各企業の歴史なども知ることができるという意味で、人文学的価値も併せ持つものであると感じました。

本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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