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誰しもが求めてやまない「究極のポテトサラダ」

結婚して10年以上が過ぎ、自分でつくるポテトサラダが決まって来たぞと思うようになりました。「決まる」というのは、レシピに頼らずとも塩梅がわかってきたという感じです。安定して同じような満足感が得られる味と存在に仕上がるという自信。そして家族からの評価も一致しており、「我が家の味」と言っても差し支えがない状態に持ってこられたということ。リクエストを聞いても必ず入ってくるメニューに成り上がりました。

そんなわけで余裕があるときにポテトサラダを作ることが、日々の料理の中でのちょっとした楽しみになっています。あとで言い訳と考察を並べるので、まずは我が家のポテトサラダの紹介から。



ポテトサラダの材料

【材料】ごちゃごちゃ入れない派です

  • じゃがいも(メークイン以外のほっくり系)3〜5個くらい

  • きゅうり1本(もしくは固いもの何か。ゴボウもよかった)

  • ベビーサラミ(適量)

【調味料】

  • 塩/クレイジーソルト

  • バター(適量)

  • マヨネーズ(適量)

家庭料理の醍醐味って「適量」を探すところにある気がしています。

作り方のこだわり

我が家の電子レンジとの相性もあると思うのですが、じゃがいもは茹でる派です。しっかり茹でて、きっちりお湯を捨てた後にしっかりと火を入れて粉ふきいも状態に持っていきます。その時にバターを適量とかしこみ(10gくらい?)、クレイジーソルトをパラリ。粉ふきいもは熱いうちに粗くつぶします。コツと言えばこの「粉ふきいも」のところかもしれません。

粉ふきいもを作ってスパイスソルトを振ったところ

きゅうりは薄く半月切りにして塩を振り、しんなりしたら水で洗い流しギュッとしぼります。

ハムやベーコン、タンパク源を何入れるか問題が勃発しますが、我が家は決まったメーカーのベビーサラミに落ち着きました。しっかりとした歯応えが塩味と相まって絶妙なアクセントになるんです。

選抜されたポテサラの材料たち

全ての食材が揃ったら、食べる直前にマヨネーズを入れて混ぜ合わせます。

マヨネーズは全体をまとめる程度の役割で。塩味が足りないかなと思ったら塩もしくはクレイジーソルトでまかないます。

究極のポテトサラダにしては地味である

以上!

ポテトサラダの「異彩」について

……とここまで書いてみてきづくのは、ボテとサラダの異彩。
ポテトサラダって「サラダ」の中でも異彩を放っています。

  • お惣菜コーナーには決まって並んでいる

  • サラダのくせにレシピの数が無尽蔵。家庭の数だけ違ってるのでは……

  • 「私のポテサラ」こだわりを持っている人多そう

  • サラダの中では作るの面倒な部類

  • 子ども向けにもビールにも合う人気者

マヨネーズはたっぷり〜とか、玉ねぎは欠かせないとか、レーズンとりんごを入れる派とか、チーズもいいよとか。もしくは、ここのお店のポテトサラダが絶品とか、どのスーパーのが美味しいとか。語り出せばネタが尽きないサラダがポテトサラダ。どうして人はポテトサラダを語ってしまうのでしょうか。決しておしゃれなサラダではないと思うのですが。


日々の家庭の料理って……

50〜60代以上の方の家庭料理の投稿を見るのが好きです。かなりバイアスがかかっているのは承知の上ですが、

  • この年代で料理を投稿する方(し続ける方)は料理への愛がハンパない

  • 経験値がすごい

  • 盛らずにありのままを投稿している

そんな気がしてならないのです。忙しさは人それぞれだとは思うのですが、なんというか料理に見栄がなくてベテランの余裕が感じられて。おいしそうなのはもちろんのこと、それ以上の温かさというか幸福感というかが滲み出ていて嫌味がなく、なんとも幸せな気持ちになれるんですよね。お料理サイトでレシピを探すのとは違って、読み物として好きです。映えとかウケとか狙っている感じが全くなくて、でもどことなくストーリーが漂っていて。ポテトサラダって、こういう方たちのレパートリーに決まって登場する気がします。ちょっとしたこだわりが添えられて。
私にとってのポテトサラダも、この諸先輩方の「盛らずに投稿されている家庭料理」の系譜に続きたい……なんて思っているんです。

ポテトサラダで噛み締める幸せ

私たちは毎日何かしらを食べて生きています。忙しくしていると、気づけば料理は「こなすべきタスク」になっていて、そうなると楽しくなくなるわけです。お料理≒タスク?という件で、前に似たような記事を書いていることを思い出しました。

ポテトサラダは手がかかります。皮を向いて、切って、 茹でて、つぶして、混ぜて。だから晩ごはんが「タスク」にしかなり得ない日には決して並べることはできません(お惣菜をのぞく)。
多忙な日々の中で必ず訪れる「お料理=タスク」day。ついついタスクだと思ってしまうことを責めないくらいの度量と間に合わせ技術は、この10年ほどで培ってきました。
逆に言うと、ポテトサラダを作れる日は余裕がある日とも言えるわけで、そもそも料理自体を楽しめていて幸せを感じるのでしょう(私の場合)。

もう少し発展させると、「料理を楽しむ」ために、頭の中ぐっちゃぐちゃで忙しい最中、あえてポテトサラダを作るというリフレッシュ方法をそろそろ編み出してもいいのかもしれません。お料理投稿をされる諸先輩方のそれが魅力的なのは、この辺を軽くクリアしているからなのでしょうか。

今夜はビール片手にポテトサラダで考察してみようと思います。


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