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「そこまで長生きしようと思わない」生きてる価値って何?への答え×2
そもそも、うつ病で苦しいのに、なぜ生きているのか?
人生ってなんのためにあるんだろう?
別に長生きしなくてよくないか?そんなあなたに贈ります。
うつヌケハック担当者、株式会社イメジンの日野成美です。
前回の記事はこちら💁♀️
独立コンテンツになったことをいいことに、先日から攻めっ攻めでお送りしてますうつヌケハック。
うつ病マンの「生きづらさ」をケアするコンテンツを3歳児から死にたかった元ガチうつの担当者(※現在はうつ寛解✨)が発信していますが、今日は「死にたい」っていう感情を乗り越えた後にどう生きるって話をしようと思います。
自殺を止めるとなると、死なない理由は山ほど出てくるんですが、その後に必ず出てくるはずの生きてる目的とか目標とか、それについてはあんまり語られません。
そりゃそーーだ!
だってそれは個人によって変化して当たり前だし、他人が決めちゃいけないやつだし、人権どころか尊厳に関わる部分だから、
ってかあの孔子でさえ「五十にして天命を知る」だし、ブッダもキリストも目醒めたのはアラサー過ぎてから!!
人生の最初から輝いてた人って歴史的にそもそもおらん!落ち着こ!
生きる目的って、他人が決めることじゃない。
でも、ゆっるい感じの希死念慮というか、「なんのために生きてるかわかんないし、疲れるからとっとと早死にしたい」という人も驚くほどたくさんいます。
うつヌケハックなりの答えを2種類、今日はご用意しています。
今日は、「死にたい」を抜けたあとに待ち構える「生きねば」の絶望を乗り越える、生きる目的についてのおはなしです。
人生の目的は、最後の時までになにか成し遂げること、ではない。
で、人生ってそもそもなんのためにあるんだという話です。
私たちはこの人生で、何かを成し遂げたり、何者か偉大な存在にならなければならないと思いがちです。
人間は目的や天命、大志のために生きてこの世になにか足跡を残さねばならず、ジョブズでマザー・テレサでゲーテでリンカーンで始皇帝でイチローみたいなヤツらにならないといけない、と。
もしくは、普通のサラリーマンとして世間に合わせてまっとうに生きるのが、正しい人生だという考えもあるかもしれません。
「ちゃんとしてないと、ふつうにできないと、生きてる意味ない。」
その恐怖と高すぎるセルフイメージで、多くの人が苦しんでいる。
歴史ヲタで文学ヲタ、神話からポストモダンまで年間300冊本読みまくって研究を重ねた日野が、あえて言おう。
偉大になるのも「普通」を目指すのも、どっちも無理ゲーである、と。
たしかにプロになることは大切です。現代、プロ人材にならなければ昇給やキャリアの安定すら危ういのが現実になりつつあります。
でも、プロになるために血反吐吐いて血の涙を流すくらい努力しても、そのへんの秀才じゃ天才には勝てないという事実がある。
もうね、生まれついた瞬間からなにか別世界からもってきてる人ってマジでいるから!!
努力だけで天才に追いつけないし、なんなら努力のあり方からパラダイムシフト起こすのが天才だから!
つまりなにを言いたいかっていうと、凡人が努力してジョブズとかイチロー目指しちゃダメってことです。がんばってもあの領域には行けません。
あなた自身の資質や素質を活かした人生、キャリアプランを考えてほしいと思うのです。天才にあこがれて、自分を見失ってはいけません。
また、現代において「普通のサラリーマン」、すなわちマルチプレイヤーな労働リソースになるのもリスクが高いです。
昔と違って今はキャリアは自分で考えなければならなくなったし、大企業に正社員に入ったからって安泰じゃない。
現代、誰しも「いつ転職してもいい人材」となっておく必要があるのに、「なんでもできる」はセールスコピーを一番書きづらい!!
っていうか誰でも「普通」を目指すって苦しいと思う!自分に適した道を歩こうよ?!
私は、うつ病マンが「ちゃんとした生き方」を目指すのは、どちらにしろリスキーだと考えています。
自分を見失って、自分の適性を無視した人生を歩んでも、うまくいく確率は非常に低いからです。
「ちゃんと」、生きなくていい。
人生を「成功」させる必要なんか、ほんとはこれっぽっちもないんです。
世間的な成功や勝ち負けより、あなたのセルフケアと生きやすさを優先していい。
「素質と体質に合った生活・はたらきをできる人になること」
では、うつの人が生きる目的ってなんなのでしょう?
ただ座ってるだけでも、つらくて眠くてだるくて落ち込むのに!!
うつヌケハックの答えの1つ目が、「素質と体質に合ったはたらき方・過ごし方をできる人間に成長すること」です。
オーダーメイドのあなただけの生き方を仕立て上げられたら、それは1つの到達点なのではないでしょうか。
これ、難しいですよ?
だって、自分を大事にしないといけないんだもん。
生きづらさに悩んでる人を私はこれまで何百人と見てきましたが、その原因の大元にあるのが「ストレス・刺激過多」です。
毒親から毎分毎秒人格否定されて、それをケアするのに余分なエネルギーを費やしている。
疲れやすい体質なのに、オフィス勤務の対人業務に就いている。
神経が限界を訴えていても、大人数のパーティーから離席しないで笑顔でいて、翌日ぶっ倒れる。
頼まれた業務を全部引き受けて、ぶっ倒れる。
そのストレス排除したら、生きやすくなれるのに!っていう刺激過多の人めっさ多い!
コントロールできるから、コントロールしよう、その刺激!!
コロナショックを経て、自分のコンディション調整や多様な働き方・生き方にさらにポジティブなスポットが当てられてきました。
個人の体質やコンディションに合った形にライフスタイルを変えることは、むしろ現代において尊重されています。
自分のことをきちんと観察して、自分の体質や資質に応じた住環境・労働環境・人間関係などをととのえること。
やってみたくありませんか?
やっていいんですよ。
人を生かす「スキ」
で、自分を大事にしたくないんだね?怖いんだね?知ってるよ!わかってるよ!
そんなあなたたちが大好きだ!
わずか1年脅威のハイスピードでうつヌケした私ですが、幼稚園の帰りに歩道橋から飛び降りを考えてたような人間がなぜ生きのびられたのか、改めてじっくり考えてみたんです。
私には、好きなものがありました。
文章と、読書と、27歳の時に出会ったパートナーです。
うつヌケした人の記録を読むに「両思いの恋をして、親と訣別して結婚して毎日快適」っていうパターンがわりとあるのですが、私もそうです。
うちの人のごはん毎日食べられて幸せだよ!昨日はいんげん入った肉じゃがだった!
事実、うつヌケハックを運営していて気づいたことですが、うつヌケに実際に動く人とそうでない人には、決定的な差があります。
それが「スキなもの」「愛するもの」があるかないか、です。
猛烈に好きな仕事や趣味があったり、最愛のパートナーや友人がいる場合にはちょっとハッパをかければすぐにうつヌケメソッド実践に移ります。
だってその「スキ」をもっと味わいたいから、今の邪魔な体の不調を駆逐する元気がわいてくるのです。
私も20代まではハリー・ポッターの最終巻のために生きてたし、それ以降はうちの人と過ごすためにがんばった。
でも「スキ」と感じることを自分に許していない人も、うつ病マンの中にはたしかにいます。
「自分が人や何かを好きになったら、迷惑だ」
「他人から言われたものを気にいるように努めている」
「自分の好き嫌いの感情は、恥ずべきものだ」
その考え方が必要だから、きっと、身につけてそうして生きているのでしょう。
「自分の感情がジャマ」と言い切る人も、世の中ではめずらしくありません。
でもそういう方達は高確率で「いつ死ねるかな」と願っていたりする。
今回は生きる希望について話しとるんじゃ!
いいじゃん、好きだと感じたものを、好きって言ったって!!
好きなことを見つけると、キラキラしたものがわいてくる!
それを否定されるような環境からは、離れたっていいじゃない。
だってあなたの「スキ」は素晴らしいものなんだもん!!
いいじゃん!!!!
スキを大事にしようよ!!!!
人生100年時代の私たちが、できること
しかし人生は長くなった。
「人間五十年〜下天のうちをくらぶれば〜」と謳っていた能『敦盛』の頃とは違い、人生100年時代。2倍!
100年もなにして過ごせばええねん、って話です。
私の答えは決まっています。
私たちの、あなた自身の好きなことを極めるんです。
たとえば何かのスキルを会得して専門家になるのに、1万時間かかると言われています。
1日30分の勉強なら30年。1日6時間修行しても4年半。
私は文章の修行を20年近く続けていますが、寝ないで(不眠だったし)鍛錬を積んでやっとプロの末席を汚している形です。
あと「長生きすればするほど、芸術家は傑作を生み出しやすい」という研究成果があるそうです。
まぁ技術の手数は増えるし、物理的に場数は増えるし、そりゃそやな!梶井基次郎より谷崎潤一郎の方が傑作の数を多く書いてるし!
でも梶井は「檸檬」を書けたからすごいよな…凡人には書けへんで……。
つまり、1つ以上のスキルや道を極めるのに、時間はあった方がいい。
好きなことを本気でやろうと思ったら、100年じゃ足りやしない。
そして、「今この時」に集中していれば、未来も過去もなくなります。
今を生きてるだけで、えらいのです。生きづらい体や心を抱えて生き続けているあなたは、英雄です。
私が死にたい時期に出会って、命綱にしていた言葉を思い出したので載っけておきます。たしか、ガンジーさんの言葉です。
明日、死ぬかのように生きろ。永遠に生きるかのように、学べ。
いつ絶えるかわからないこの世の命だから、今この瞬間を学びという形で味わっていればいい。そう私は思ったりします。
ちなみに私の今の夢は、自分が死ぬまでに日本国内のうつ有病率を100分の1にすることだよ!海外にも展開したい!
うつヌケした後に夢も希望もありすぎて逆になにもなくなった虚脱感やばかった時期の話は、今度しますね。
生きる目的がわからない人は、まずインプットからはじめてみて
生きる目的はだれかが与えてくれるものではありません。
でも、腹の底からわいてくるものです。
奥のほうからフツフツたぎる「スキ」、キラッと降ってくる「スキ」を追い求めて、信じて生きていいと思うんです。
時間が足りない!なにがなんでも見届けたい!ってなる物事を見つけること。
それが生きる楔になると思います。
たとえば、人の親になることでもいい。運命の人の最良のパートナーになることでもいい。
それがすでに見つかっているあなたは、すばらしい人生を歩みはじめています。おめでとうございます。
そもそも生きるって、惰性です。
生きることについて真剣に考えたり絶望したりできる人生も、すばらしい人生だと思うんです。
なんとなく生きてないって、すっごくかっこいい。
あなたが、自分がもっと快適に生きられる形を追求できますように、うつヌケハックは今後も発信を続けていきます。
スキを追いかけていれば、生きのびていける。
スキを追い求めれば、食いっぱぐれない。
あなたは、なにがスキですか?
スキな何かがある自分の人生を、どう快適に過ごしたいですか?