見出し画像

ベジタリアンもどき

 私は時として、肉が食べられなくなることがあります。食欲がないとか胃もたれするとかではなく。

 動物も人間と同じように生きていて、家族がいるのに。そう思うと、肉を食べる自分に悍ましさを感じてしまうんです。でも、日本でベジタリアンとして生きていくのは少々めんどうくさいんですね。食堂やコンビニで選べる食事には限りがあるし、家族には急に頭がおかしくなったのかと思われるだろうし、友達と遊ぶにしても気を遣わせてしまうような気がします。

『種差別』という考え方

 今、「人種差別はやめよう」「性差別はやめよう」と言えば、それに反対する人はほとんどいないと思います。では、『種差別』はどうでしょうか。
 『種差別』は倫理学者のP.シンガーが提唱した、簡単に言えば、人間とか犬とかウサギとか、そういった生き物としての種類での差別のことです。「命は尊い」とその神聖性を語るとき、多くの場合人間の命のことを差します。人間の命って、他の動物とはっきりと区別された、特別な価値があるのか……??私はこの問いには答えられませんでした。それが私が今なんとなく肉食を避けるようになった理由です。

ベジタリアンにも色々ある

 一口に「ベジタリアン」とか「ヴィーガン」と言っても、その定義や線引きは人によって様々だし、致し方ない場合は食べるという人もいます。私は、今回このnoteを書いたからと言って、焼肉に誘われれば全然普通に行きます(笑)。家や仕事の休憩中に、自分で食事を用意してひとりで食べるときだけ極力避けているという話なので。

スクリーンショット 2020-07-25 0.35.39

 私は乳製品にそこまで抵抗はないですが、蜂蜜にはやや抵抗があります。その辺の感覚は人それぞれですよね。肉や魚はまぁ分かるけれども、貝類なんかはもはや痛みや悲しみを感じているのかどうか分かりません。なんなら最近の研究では、植物だって危険を感じるとコミュニケーションを取るなどと言います。

 結局、何かを食べなければ生きていかれない…。何を食べて何を食べないかは、結局人間である自分の感覚でしか測れない…。時として、それが何かのためになっているのか…自己満足になってないか…と思ってしまいますが。

大豆ミートを食べてみた話

 最近結構、スーパーで普通に大豆ミートを見るようになってきたなぁという感じがしています。5月の話ですが、どんなもんかいと思って、試しに買ってみました。

画像2

 「肉じゃないのに、そこそこ美味い!」という何とも謙虚な文言(笑)。ハムのほうは油っぽさがない点で大豆だと分かりますが、味はハムと言われれば気づかないくらいハムでした。ハンバーグはやはり肉汁のジューシー感には欠けますが、本物のハンバーグのように食べられました。よく味わうと、少々大豆特有の苦味があるような気がしました。トータルで見れば、大豆は自分が思っていたよりも遥かに肉に近づいていました…!!

 健康志向の高まりもあって、ファストフードやコンビニ飯にもどんどん大豆ミートが進出しています。外食での選択肢が増えることは、大変喜ばしいことですね。

いいなと思ったら応援しよう!

森尾 伊久美
ご支援ありがとうございます。いただいたサポートは、取材時の遠征費用として使わせていただきます。