「初め嫌い→むしろ大好き」になった外国の野菜
今日、料理をしていてふと思い出したことがあります。「そういやこの食材、初め嫌いだったよな・・。」
子供の頃に食べられなかった野菜が大人になって食べられるようになった、美味しさに気付いた、というパターンは結構あると思うのですが(私はナスがそうでした。)それとは別に、私には結構な年齢になってから
「第一印象が悪かったものが、しばらくしてむしろ好きになった」
外国の野菜が2つあります。1つは今や、日本でもとっくに流行を通り越して、すっかり定着した
ผักชี** パクチー、シャンツァイ 香菜、coriander コリアンダー**
初めて口にしたのは高校時代。今ではすっかり好きなのでよく覚えていないのですが、好き嫌いの分かれるこの葉っぱ、当初はあの独特の味が嫌いだったようです。というのも、学食でクイッティアオというフォーのような米麺を食べている時に、友達から「パーリーメイちゃん、パクチー嫌いなのぉ?美味しいのに。私、スキ❤️」と言われたのをよく覚えているからです。
きっと、丼の中のパクチーをせっせとよけていたのではないでしょうか。当時は「えー、こんなモノが?!」と、友達の味覚に驚いていましたが、その後、彼女が言ってた「ハマるとヤミツキになるよ〜」という言葉をことあるごとに思い出すように。幸いイギリスでもパクチーは人気で比較的ラクに手に入るので、よく買っては匂いを嗅いで癒されています。味だけでなく、この香りが今や最高!
ところで、パクチー嫌いでタイに旅行や駐在に来る方がまず覚える(?!)お役立ちフレーズをご紹介します。
ไม่ใสผักชีนะマイ・サイ・パクチー・ナ(カ/カップ)
「パクチーは入れないでネ。」語尾の言葉は女性であれば「カ ค่ะ」、男性であれば「カップ ครับ」とつければより丁寧です。
さて、2つめですが、こちらはイギリスで出会った新たな野菜。
parsnipパースニップ
来英後、初めてスーパーに買い出しに行った際、ニンジンを買おうと思ったらすぐ横に
「白いニンジン」
もあったんです。「ナニコレ!」と、珍しモノ好きな私は、どうせなら変わってる物の方が面白い、とその白いニンジンの方を選んだんです。
そう、これがそのパースニップ。いざ、調理して口にすると・・
まるでマンガのように吹き出しそうになりました。あ、甘い?!食感も柔らかすぎ?!
ニンジンと同じ味だと思い込んでいたのが悪かったのでしょうか。予想外の味に衝撃を受けてしまい、以来、「これは嫌いだ」と避けに避け続けて、軽く1年は我が家の食卓に上ることはなかったでしょうか。
けれど、きっとどこか外食した時にでも気付いたのだと思います。「アレ?案外悪くない⁇」と。それともう一つ、ひらめいたことがあったんです。「ニンジンに似てるなら、生で食べてもオッケーなのでは・・」と。嫌いになった理由の一つに、グシャグシャした柔らか過ぎる食感があったので、試しに千切りにしてサラダにしてみると
ホンワカりんごのような味とサクサク感?
イケる。これはそもそも、ヤツの代わりになる。私はタイ料理のパパイヤサラダ、ソムタムが好きなんですが、材料の青パパイヤは日本はもとより、ここイギリスでもさすがに入手しにくく、ニンジンや大根で代用するのが定番です。しかし、
パースニップは青パパイヤの代わりになる!
と気付きました。以来、ソムタム目的で買う機会が激増しました。ちなみに、この記事を書くきっかけとなった今日の料理では、このパースニップをやはり千切りにしてニンジンと炒め、きんぴらにしました。和風にしても案外イケるんです。今ではパクチーと同じく、包丁を入れた時にプンと鼻腔をくすぐる、甘い香りにメロメロです。