「やる気を頼るな。」
よく、
「話を聴いてやる気が上がったのでがんばります。」
「刺激を受けました、負けないように行動します。」
みたいなことを言っているやついるけど、
それは100%感情に流されてるだけだから一時的で行動力が上がったとしても、すぐに今までの基準に戻る。
むしろ一時的に急激な上昇が起きたらそれ以上の反発が来て、
行動力は今までの基準より下になる可能性もある。
当たり前なんだけど、上がったら下がるんだよ。
だったら、急落の可能性が低く、
落ちてきても高い基準で再上昇をねらえるように
じわじわ上昇していったほうがいいだろう。
じゃあ、何で話を聴いて行動力が急上昇したのかっていったら
「感情に流された」
からだ。
感情に流されるって一時的なことなのに、
その事をわかっていないで、
セミナーを受講したり、話を聴いたり、何かを観て
感動して、人生が変わった気でいる奴は多い。
外的要因によって刺激を受けて感動する=情報弱者だ。
外から受ける情報によって感情も行動もブレるって完全に情弱でしょ。
ほんと、感情に流されておいて自分の人生なんかないと思ったほうがいい。
そんな事を改めて思ったのは「天皇組合」を読んだからだ。
ストーリーの展開が読めなかったけど、これは読んでみないとわからないな。
読み終わって、あ、こういう話だったのかと気付く面白い作品だった。
(以下、ネタバレ含む。)
父・天通と共に通幹は天皇組合を結成して天皇の座を狙うため、
父とは別行動をとりウメと一緒に全国の自称天皇に組合結成の打診をする旅に出る。
旅をしている通幹とウメに色々なことが起きる。
父の方も色々なことが起きる。
っていうのが簡単なあらすじで、
結論から言うと、この天皇組合結成、そして天皇の座を狙うっていう野望は叶わない。
原因は、
・外的要因によって感情をブラされまくったから
・野望自体が外的要因によって感情をブラされたものだったから
だと俺は思う。
登場人物の思想は、
天通→天皇組合結成・天皇の座を狙うことに燃えている。愛人の確執から家を荒らされ計画がめちゃくちゃに。
通幹→天皇組合結成・天皇の座を狙うことに燃えている。そしてウメが好き。亀子が嫌い。
ウメ→他に好きな人がいる。大金を得て好きな人と暮らすために良い顔してお供しているだけ。
亀子→通幹の許嫁。旅に出た通幹を追う。かなりブス。
鶴子→天通の娘。通幹の妹。家を飛び出して家族とは真逆の思想をもつ党に入り好きな人と結婚する。
旅の途中でウメに見捨てられ、亀子に追いつかれた通幹は
なぜか野望への情熱が薄らいでいることに気づき、
情熱があったのって実は好きなウメがいたからじゃね?ってことにも気付く。
天通の野望も当然、上述の通り叶わず、
ウメも結局、好きな人に裏切られる。
鶴子にいたっては、好きな人と別れ恋が思想に近づけ、思想があるように錯覚していたことに気がつく。
もう登場人物ほとんどめちゃくちゃだ。笑
理想や目的を達成したい時に、意志が弱い人間がやる気や情熱といった感情を大切にしたって、
この本の登場人物のように外的要因によってブレブレにさせられてよくわかんなくなるのがオチだ。
情熱だけで突っ走ってもいずれは燃え尽きる。
結局何に対してやる気や情熱が湧くのか、
何故、目的や理想を達成したいのか、
感情が動いた外的要因は何なのかを客観的に判断できないといけない。
目的や理想を達成するためには感情なんかに頼ってはダメなんだ。
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