もうひとつのルビコン川 紀元前48年 ローマ
この年、ユリウス・カエサルがコンスルに就任した。
財力、兵力、食料、すべてにおいてポンペイウス側が勝っている状況には変わりはなかった。デキウスらのエスパニア属州討伐は順調ではあったが、現時点での総力の差は明白であった。
だが、カエサルには勝算はあった。こちらは首都を掌握している。
すべての道がローマに通じるようにすべての法令はローマから発するのだ。
法治国家ローマにおいて、法的根拠こそが大義名分であるのだ。
そのあたりの感覚がポンペイウスにはかけていたのだろうか?
そ