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“Dannie May”という“人物”と、その“人生”を想うーEP『五行』、恵比寿リキッドワンマンを経て
■「何物でもない何か」
一番最初に読んだインタビューで、バンド名の由来を聞かれたリーダーが答えたのはこんな言葉。言いたいことはわかるけれどその不思議な由来に、「なんやねん???」と思ったのはまだ記憶に新しい。僕がDannie Mayを知ったのは2年前の2020年、流行り病がこんなにも長い間僕たちの生活に影を落とすだなんて思ってもいなかったし、初めて拝見したライブ終わりに挨拶させてもらった3人はマ
「音楽は世界を救う」のかーMrs. GREEN APPLEと令和4年
■ヒットチャートを賑わせる恋や愛の傍らで
今日もヒットチャートはたくさんの恋や愛で溢れている。
アイドルの歌う明るくて甘酸っぱいラブソングに留まらず、若者の間で売れっ子のミュージシャンがヒットを飛ばす曲も大体がラブソングだ。カップルの素朴でささやかな幸せを歌った流行りの恋愛ソングもそうだし、身を切るような切ない失恋の歌もそう。いつの時代も、演歌や歌謡曲の時代だって、無数の恋人たちの日々をいろいろ
昼と夜と黄昏と椿屋四重奏~ #中田裕二誕生祭2021(大遅刻)
■attentionこの文章は、中学生の頃に椿屋四重奏に出会って以来中田裕二に焦がれ続けているアラサーのオタクが書いた妄文である事を最後まで忘れずに読んで頂きたい。自分としても主語は極力小さく書いているつもりではあるが、些か長い文章なため出過ぎた言い回しを使ってしまっている箇所がある可能性も充分に考えられる。読み手に要望を書き記しておくだなんて予防線を引いておくようで情けないけれど。
それと、この
小林私を知ってほしい〜ロックバンド偏愛記録:番外編〜
■小林私を知ってくれ
小林私(こばやしわたし)をご存知だろうか。
耳の早い音楽好きの間では、最近少しずつだとは思うが知名度を上げてきている名前かもしれないが、オタクと言うものは往々にして自分の周辺でよく耳にする人名や作品名が世間一般の間でも知られているものだと思い込みがちだ。たとえバズリズムの恒例企画「これバズ2021」で8位にランクインしようと、去年の段階で既にLoveMusicでニューカマ
獣としての僕の肉体とビレッジマンズストアとの再会について~疫病撲滅祈願note2020~
■獣と化しそうな夜半肉体さえなければ、と思う事がある。生身の身体から魂だけがデータに変換され、自分だけのDIYの島に移住するゲームが流行った。世界がどんどんオンラインに移行していく。このまま世界中の事柄が電脳上に移動してしまえば、この世界にもいつか平和が訪れるのだろうか。
母親の愚痴や想い出話ばかり聞かされ続ける自宅待機の毎日にもそろそろ飽きてきた深夜0時14分、細く窓を開け、夜の風の匂いを肺一
「歌が上手い」って、何ですか?〜突然のバズツイと嵐、Plastic Tree、King Gnu、KEYTALKとか〜
■突然ツイートが史上最高にバズった
最近、人生で初めて猛烈な“バズ”というやつを味わった。
今月日テレ系で放映された、かの有名なホウソウジカン・チョウナガイ音楽番組『MUSIC DAY』の中で、泣く子も黙るアイドルグループNEWSの王子様担当・手越祐也さんがこれまた泣く子も黙る超有名ロックバンドXJAPANの名曲『紅』をカバーしているのを観た際のツイートが、異常な数のふぁぼりつ(はて、今は「ら
ロックバンドの“ファンサービス”って、要らない?〜LACCO TOWERのハロウィン全力仮装が今年も既に楽しみ〜
■ロックバンド・LACCO TOWERのハロウィン仮装が、毎年全力すぎる
LACCO TOWER(ラッコタワー)と言うバンドがいる。
前身バンドの活動から数えれば今年で十八年目、既にベテラン中堅バンドと言っても充分なキャリアを有し、でありながらそんな事どうでも良くなるぐらいの強烈なインパクトを持つメタルロックサウンドと歌謡曲の融合を見事すぎるぐらいにキメた楽曲が最大の魅力であるバンドだ。
既
Plastic Treeと、好きなロックバンドが“売れて変わった”時に気をつけたいこと〜有村竜太朗の「孤独」について〜
■変なバンド、Plastic Tree
皆さんはご存じだろうか。日本一変な売れ方をしているバンド、Plastic Tree(プラスティックトゥリー)を。
Plastic Tree、通称「プラ」。その道の好事家達からは「90年代を代表するヴィジュアル系バンド」と崇められ、音楽通の一部からは「日本を代表するシューゲイザーバンドのひと組」と奉られる、実力派ヴィジュアル系4ピースバンドである。
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KEYTALKファン歴三年目にして気づいた、ロックバンドのワンマンライブに行くべき理由〜ZeppTokyoでサシ飲みしよう〜
■フェスはビュッフェ、ワンマンは専門店
日本全国津々浦々、ひっそりと健全に勤労に励みながらも、心は既にムロフェスの出演バンドの発表に囚われている邦ロック勢の皆さん、こんばんは。
突然ですが、皆さんは行ってますか?ワンマンライブ。
先に述べたようなムロフェスやロッキンなど、ここ数年で音楽業界での存在感を示し始めた、いわゆる“音楽フェス”。
バックドロップシンデレラも「ニッポンのライブ集客はさ
ロックバンド偏愛作家よりご挨拶
現在、ロックバンド(ないしミュージシャン)への偏愛を語る事で、音楽性だけではない側面から邦楽ロックを、そして表現形態と言う枠を超えたひとつの“現象”である「バンド」を普及していく事を目的として、エッセイ『ロックバンド偏愛記録〜下北沢から涅槃は遠い』を不定期連載中です。
これまで続けてきたその他の連載やマガジンの方は現在更新停止中。気が向いたら更新するかもですが、基本的には『ロックバンド偏愛記録』
92年生まれのフリーライター、King Gnuに憧れる〜カテゴライズされがちな時代の僕が、「真っ暗な明日を欺」くには〜
■正に“彗星の如く”現れたバケモノバンド、King Gnu
昨年、2018年の夏頃の事だった。
そうだなぁ、フジロックが開催された頃辺りだったかな。僕はツイッターのトレンド欄などで、とあるバンドの名前をよく目にするようになった。
周囲のいわゆる“邦ロック勢”の早耳なフォロワー達も、あくまで僕の観測上ではあるけれど、そのバンドの楽曲を立て続けにTLに拡散し、関心を寄せ、なんならハマるようになっ