指圧の基本の「キ」 第3回【二指圧(母指―示指対立圧)】
企画協力:木下 誠
本記事では、初学者のための指圧の基本テクニックを紹介していきます。一見、簡単そうに見えるテクニックにもコツがあり、また狙いがあります。意外とおろそかになりがちなだけに、治療家の方も改めてチェックしてみてはいかがでしょうか。
第3回は「二指圧(母指―示指対立圧)」を紹介します。悪い例と見比べながら、正しい指圧の方法を学びましょう。
二指圧(母指―示指対立圧)[悪い例]
二指圧(母指―示指対立圧)[良い例]
解説
今回は二指圧のなかでも母指と示指を使う方法を紹介いたします。
母指の指紋がある所と、同じ手の示指を使ってアプローチしたい部分を挟み圧して引く。このテクニックは手指・足指(趾)の施術によく用いられ、血行を改善することができます。
しかし、悪い例のやり方ですと、力が入らず圧もかかりにくく、引くことも十分でありません。つまむようにではなく、しっかりと挟むように気をつけて練習してみましょう。
※本記事は、医道の日本社のWebサイトで2010年2月15日に公開されたものを元に作成しております。
企画協力:木下 誠(きのした・まこと)
1953年、北海道生まれ。1976年、日本指圧学校(現・日本指圧専門学校)卒業。同年から2013年まで同校で講師として勤務する傍ら、1976~1991年、浪越指圧センター勤務。1991年、指圧の神陽館(現・指圧・鍼灸の神陽館)を開業。1995~2012年、筑波大学理療科教員養成施設講師、筑波技術短期大学(現・筑波技術大学)講師、東京医療専門学校鍼灸マッサージ教員養成科講師を歴任。また、2003~2009年にNPO法人日本指圧協会(現・一般社団法人日本指圧協会)理事、2016年から同副理事長に就任。2014年から横浜市立盲特別支援学校・理療臨床公開講座講師。また同年から木下指圧鍼灸塾を主宰して、指圧の指導を行っている。
指圧だけで1000万円を売り上げる
木下誠氏は、自身の多年にわたる臨床にて研究・実践を繰り返すなかで、患者を真に満足させ、指圧だけで1000万円を売り上げることができる指圧療法を考案し、「テンミリオン指圧」と名付けている。本DVDでは、「テンミリオン指圧」の特徴である側臥位での頚肩部の指圧をはじめとした全身治療の流れを解説。さらに、手指操作法、疾患・症状別治療法や疾患の予防ポイント、どのようなところで患者に満足を感じてもらえる工夫なども紹介する。
指圧の基本から応用までを解説
医療の中核にあって人間治療を回復するに不可欠な手技―。指圧についてそう語る増永静人は、経絡指圧を創始して、国内のみならず「Zen Shiatsu」として欧米でもその治療法を広めた。本書では、340枚の写真と図を用いて、指圧の基本から応用までを解説。微細な手技の刻々に変化する形をよくとらえたロングセラーの新装版。