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iPadやChromebookで「掃除と整理整とん」をやってみる

こんにちは。ぐうぽんです。

掃除や整理整頓って正直言ってあまり率先したくない家事の一つじゃないでしょうか?
できるならやりたくないし面倒くさい・・って思いませんか?

5年生家庭科は年末に大掃除と関連付けた「掃除」と「整理整頓」が設定されています。

さて、気づけば家庭科を2年ほど受け持っていますが、ワタシ家庭科全般それほど得意ではありません。

特に整頓は苦手で、今は使わないから、と定位置からちょっと違った場所に移動させたりすると必要なときに「あれ?ここになかったっけ?」と右往左往して結局どこにあるかわからなくなってしまうことがしばしば。


さらに忙しさを言い訳にして、身の回りのものはとにかく積み上げて気が向いたら整頓するスタイルを取っています。

とても児童に教えられたものじゃありませんね・・😅


そんな自虐的な話をしては児童からも「あるある~」と好反応がもらえたりする(笑)この単元。

教科書通りに進めても良いですが、ICTを使うと面白い授業が作れますよ😊

ありきたりな授業から脱却したい。
ちょっと変化を加えたい。
家庭科でICTを活用してみたい。

そんな思いをお持ちの先生に、この記事をおすすめします。

ただし、地域差や児童の実態等もありますのですべての方に成功を保証するものではありません。
参考程度としてご覧ください。

それでは東京書籍5年家庭科「物を生かして住みやすく」のICTを用いた授業事例をご紹介します。


ぶっちゃけ発問、整理整頓、汚れ探し、3R

家庭科は教科書の指導書や学習ノートを見てみると「すごしやすい」という言葉をよく見かけます。

この言葉は暑さや寒さの単元でもよく用いられているのですが、どうも私にはしっくり来ないのです。

なんというか・・表面的なのです。言葉が。

指導書通りの言葉を提示したけれど・・

学習の流れでは、すごしやすい→散らかっている部屋ときれいな部屋を比べ、掃除や整理整頓の大切さに気づかせるのですが、すごしやすいと聞くと、温度や湿度といった気候的なイメージにも捉えられるので、なんか正しく捉えられないような気がしたのです。

とりあえず最初はすごしやすいを使い、徐々に自分なりの言葉に変えて発問をしてみました。

結果は・・

発言による大きな違いはありませんでした!

それなら自分がしっくり来る言葉で発問したほうが絶対いいですよね?

そうすれば自ずと児童も「こういう事かな?」と考えてくれるので理想に近い答えが集まると思ったのです。

やってみたら、最初はちょっと不安気味だった児童たちも徐々に「こうじゃない?」「これもあるよ!」とむしろ意見が活発化したので、やっぱりこっちが良い!と手応えを感じました。

まあさすがに最後のクラスの発問は、ちょっとぶっちゃけすぎました😅

落ち着くなぁ〜〜


ま、まあこれで自然と意見が出やすい雰囲気にもなりましたし、ちょっと勉強っていうイメージから脱却できたし、こんな型破りな言葉も面白くていいんじゃない?と思った次第です。


次に整理整頓と掃除の実習をします。
ここでは引き出しを整理整頓し、その変化を見比べます。

大きな変化が見られた児童も多く、担任の先生も驚く活動で個人的に結構好きです😊


掃除では汚れ探しといつもより細かい掃除を行い、汚れに合った洗剤を使ったりして校内をピカピカにします。

過去の事例はこちら

最後はリサイクルや3Rを通して環境に優しい住まいについて考えて学習をまとめます。


こんな感じで進めました。

ICTの活用場面と教材の作り方

ここからはICT活用について記していこうと思います。

本単元の標準は7時間ですが、時数の関係上4時間でこなしました。
その全てにおいてタブレットの活用場面を設定しましたので一つずつご紹介します。

初めに背景として、元々この学年は学習ノートを購入しておりICTを使う機会は6年生よりも少ないです。

使うとしたらいつもテスト前のKahoot!なので、タブレット使うよーと言ったら、やった!Kahoot!だ!と喜んでました。

いや、違うんだけど・・😅

今回はノートだけでは賄えない部分があったのでICTで補完するように設計しました。

まず1つ目は

落ち着ける場所づくりの意見共有

です。

散らかっている部屋ときれいな部屋を比べて自分の意見をノートに記述後、じゃあ自分ならどうすれば落ち着ける場所を作れるか?について意見共有ソフトに書き込んでもらいました。

発問が少々上辺っ面でしたが「使ったら戻す」「整理整頓」「掃除」といった次に繋がるキーワードが溢れ、(よーし、いいぞいいぞ)と嬉しくなりました。

出された意見は板書し、全員で共有しました。

整理整頓、掃除などヒントが沢山

2つ目は

整理整頓ビフォーアフター

です。

これは教科書でも指示があるくらい標準化してきましたが、整理整頓する前と後の様子をそれぞれカメラで撮影し変化に気づかせる活動です。

作業課題の引き出し整理はクラスによっては担任の先生が定期的にチェックしているようで、(私のように)整理整頓が上手にできない児童は大きく変化するチャンスでもあります。

最初にヒントとして「箱を作る」「仕切りを作る」「手前、中央、奥で分ける」を提示し、友達と協力しながら作業に取り組みました。

私もそうですが、とにかく片付けが面倒で物を置いたり詰め込んだりする子はいます。

こんな場面がありました。
整理できた!と見せてもらうと結局ベタに物が置かれているので、これだとまた散らかっちゃうし探すの大変だよ・・。

すると友達が箱を作って「これいいよ」と持ってきてくれました。
のりやハサミを入れてみると「あ!超いい!」

箱の中にスッポリ収まり、数分後には2つの箱で仕切られたとても使い勝手の良い引き出しに生まれ変わりました。

作業後も撮影し、ビフォーアフターを見比べて大きく変わった様子に、満足した様子でした。

作業前
作業後

うんうん、これなら整理整頓下手の私でもできそう・・😃


3つ目は

汚れの探検隊

です。

掃除活動前に、どんな汚れが存在するのかをカメラで撮影し、何を使えば汚れを落とせるかを考えます。

グロッケンにも汚れが

教室内だけでも十分ですが、余裕があれば校内を巡ってもらいます。
一種の探検のような活動なので、たかが掃除されど掃除。

「あ!ここに汚れあったよ!」
「うわー!すごいホコリ!」

ホコリや汚れが溜まりやすい場所をヒントに、探した汚れを撮影、最後に画像提示しながらクイズ形式で報告しました。


中には結構衝撃的な画像もあり、汚れの蓄積は問題がある、汚れやホコリには種類があることに気づかせるいい機会になりました。

汚れの探検隊、楽しそうでいいですよね。
いやー、掃除を楽しむって発想がすごい!😆


4つ目は

デジタルごみ分別

です。

最後に3Rや環境の分野に目を向けるのですが、そこにゴミ分別の話があったので、これをタブレット上で疑似体験できないか?と考えました。

過去にPowerPoint等で画像を動かす活動はしているので、それを応用しました。

今回はグループウェア系ソフトを活用しましたが、導入されていない場合でしたらPowerPointでも可能です。

画像はロイロノートですが、以下のような画面を作ります。

では作り方です。

デジタルごみ分別

分別するゴミの画像を自治体のゴミ分別ガイドやネット上からスクリーンショットや画像コピー等で拝借し、小さく縮小します。
児童が指で操作できる程度が良いでしょう。

ゴミ箱は可燃、不燃、プラスチック、資源など自治体に合わせて図形等で作成します。

枠だけでも十分ですし、箱のように色付けするとリアル感が上がって意欲が高まります。

あとは教材を児童に配布し、指やマウスで移動させるだけです。

作成後は実際に操作してみて使い勝手を確認しましょう。
児童の気持ちになって楽しむと、授業のイメージが湧きやすくなりますよ👍


ちょっとデジタルは難しい・・
でしたら、教材を紙で配布し、絵とゴミ箱をつなぎあわせ、最後に教師用PCで児童に画像を動かしてもらって答え合わせする方法もあります。

一連の活動を通して、児童に正しい分別を理解させてみると、実生活でも活かせるので効果は見込めると思いますよ!


まとめ

実践が多い活動の中にも、ICTを入れることは可能です。


4つの活用方法をご紹介しましたので、この中から一つでも行えたらそれだけでも「ICT活用しましたよーーー!」と大きな声で叫んでOK🙆‍♀️

紹介した中ではデジタルごみ分別が一番ハードルが高く、カメラが一番カンタンです。

まずは先生のスキルや準備時間に合わせて導入してみてくださいね😊

最後までお読みいただきありがとうございました!
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