マガジンのカバー画像

ショート/小説

16
短いお話をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

140字小説コンテスト 秋の星々「長」 時計・最新式・前髪

140字小説コンテスト、秋の星々2024 テーマ「長」に応募した作品です。3編! 1 彼の家に行…

一途彩士
1か月前
4

月が、欠けようと(掌編小説)

 次の誕生日には月がほしい。  昨年私がそう言ったのを覚えていて、彼は実際に月まで取りに…

一途彩士
2か月前
1

消費、消耗(掌編小説)

 バナナの皮が真っ黒だ。  テーブルに放置されて無残な姿になったそれらを見ながら、途方に…

一途彩士
2か月前
4

ホットコーヒー(掌編小説)

 喫茶店に呼び出されたとき、嫌な予感はあった。だから店内に入って彼の姿を見たら、ああ終わ…

一途彩士
2か月前
3

うそつき!(掌編小説)

 ここまでことがうまく運ぶとは思わなかった。  彼氏が最近夜の街で女漁りをしている……と…

一途彩士
2か月前
6

知らないのならそのまま(掌編小説)

 喉の痛みで目を覚ました。暑さに耐えられなくなって冷房をいれて眠ったからだろうか。身体も…

一途彩士
2か月前

たゆたう宇宙船(短編)

2023年『ラストで君は「まさか!」と言う』文学賞に応募した短編です。  ある日、宇宙人が地球にやってきた。大きな宇宙船を太平洋に着陸させて、何千という宇宙人が降り立った。彼らは触手で地上を歩き、人間よりも大きい体で世界の隅々を回った。  僕たちの街にも宇宙人がひとりやってきた。緑の蛍光色で、自販機の二倍ぐらいの大きさ。どこを行くにも目立つ風貌のやつだ。通称ミドリは学校近くの山を拠点にしたらしい。街を歩く以外に、何をしているかは誰もわからない。  学校はこんな時でも休みにな

9/16 三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第206回「発見」応募
「西城さんを助ける光」
https://estar.jp/novels/26153704

一途彩士
1年前

9/14 三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第206回「発見」応募
「おそろいの水鉄砲」
https://estar.jp/novels/26152965

一途彩士
1年前

9/10 三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第205回「夏の終わり」応募
「また明日も言えない」
https://estar.jp/novels/26151720

一途彩士
1年前

9/9 三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第204回「そうだ、〇〇へ行こう」応募
「家に行こう」
https://estar.jp/novels/26151235

一途彩士
1年前

9/8 三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第204回「そうだ、〇〇へ行こう」応募
「先輩とアイス」
https://estar.jp/novels/26151012

一途彩士
1年前

チラシのぼやき(掌編)

チラシのぼやき 「ねえママ、まだおわらないのー?」 「ちょっと待っててね」 ボクはオモテ。…

一途彩士
8か月前

140字小説コンテスト「秋の星々」応募作品

「星々」様が2023年に開催されていた140字小説コンテスト「秋の星々」(題「深」)に参加した際の3作品です。 ✢ 1 彼は吸血鬼だ。深紅で揃えたスーツ姿がトレードマーク。なぜその色か尋ねれば「僕は囮さ」と返ってきた。 「吸血鬼はこの色に目がない。僕がこれを纏っておけば君が襲われる心配はなくなる。……フフ、安心をし。吸血鬼の血はまずいんだ。それこそ死ぬほどね」 彼は赤い舌を悪戯っ子のように出した。 2 「地上に連れてこられても、深海魚は深海魚と呼ばれるんだね」 水族館の