カーテンのない部屋に住むということ
最寄りのコンビニまでの近道に、2階建ての大きな一軒家がある。デザイナーがついて綿密に設計されたようなお洒落な外観の建物は、凛とした真っ白な顔をして佇んでいる。わたしはそれを見上げながら、最近お気に入りのアイスを買いに行く。
何もお洒落なお家はその建物だけではない。わたしの住むアパートのある地区はいわゆる高級住宅街で、壁の配色だけを変えたような量産型の建物はひとつもない。どの家も個性にあふれ、綺麗に整えられた庭木と高そうな外車を持っていた。引っ越してきたばかりの頃は、なんだか