世にも可愛い「良い人マウント」のはなし
お盆休みが終わって日常が戻ってきた今日この頃、またしても同僚のマウントがはじまった。
PCのキーボードを打つ音が響くデスク。わたしの隣の席に座る同僚の女性は少し年上の、とても楽しい人だ。
茶色みがかったロングヘアをきゅっと結んだ横顔は、にっこり笑顔でよくわたしの方を向く。おしゃべりが好きで、気配り上手で、でもちょっぴり抜けてて、可愛らしい人。
だがひとつ困ったことがある。それは時折彼女の口から漏れ出すマウント的発言だ。それをわたしは「良い人マウント」と呼んでいる。
世の中に「マウント」という言葉が流布して久しいが、それ以前から似たような言動は数多にあったのだと思う。自慢話、主導権、などとそのつど言葉を変えながら、わたしの耳にも何度となく入ってきたし、無意識のうちに自分もしていたかもしれない。
それらの行動をポジティブにとらえられる人は少ないだろう。誰もが身に覚えのあることながら、誰もがそれらの発言にストレスを感じて生きている。「マウント」とはそういうものだと認識している。
そこで彼女の「良い人マウント」だ。ここしばらくのわたしが困ってしまった発言を書き出してみる。
case1
わたしが少々やっかいなお客さんの対応に苦難していたときのこと
わたし「何度説明しても納得してもらえない…」
同僚 「大丈夫?」
わたし「うーん、大丈夫じゃないかも…」
同僚 「じゃあ営業の〇〇さんに相談するといいよ!この間もあのお客さんの対応に困ってたら変わってくれて格好良かったの!
担当さんと仲も良いし、すっごい良い人だから!」
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