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究極クッキング③『パンバーガー』


あなたの、人生はこれまでよかったと言えるでしょうか?

みんな丸をもらいたいのである。
バツはいやだ。
これは、小学校一年生の時から我々に刷り込まれた比類なき華感覚である。
みな、お年頃になってからパーマを当てたがるのは、あの、くるくるしてる所に“丸”がいっぱいあるからに他ならない。
パンチパーマなどはその最たるもので、頭に小さい丸々がいっぱいある。
大仏様がパンチパーマなのは、たくさん丸がある程に偉い人だからと、毎日公園で遊んでいる浪人生が言っていた。真夏に白いブリーフ一丁で鉄板ほど熱いすべり台をすべり、チュルチュルチュルチュルという音と共に、パンツのお尻の部分がT字になってお尻が火傷しても我慢できる人だから言ってる事は信じられる。

わたしなどは、チュルチュルチュルチュルの、チュルチュル…ぐらいで泣いて砂場に駆け込む。そして、みんな(いつも遊んでいる小学生たち)にお尻に砂をかけてもらうのだ。冷やしてもらう為ではない。もう、わたしのお尻は死んでいるからにして、お尻を埋めてもらい、お尻のお墓を作ってもらっているのだ。
去年の夏は、ゴミ箱から割り箸を拾ってきてもらって、十字架を刺してもらった。ありがたい措置なので、刺したまま帰ったら“キレジ”というものになってしまった。お母さんがボラギノールというお薬を買ってきたので、全部飲んだら(おいしかったので)、ものすごく怒られた事がある。
おそらく、“自分の分も飲んでからに”と思ったのだろう。
親でありながら、なんとも欲張りなものだ。

みんな、“丸”が目当てでパーマを当てているのだ。
昔の悪い人はパンチパーマを当てたがるが、実はそれが理由なのである。しかしながら、丸がいっぱいついている状態は常に誉められる状態で照れくさいので、サングラスをかけているのである。

みんな、丸をもらう為に生きている。
丸、は最高にステキな、己の人生を輝かせる為の、他者からの究極の恩恵である。

だったら、初めから丸をつけたらいいじゃないか。
わたしは、ハンバーガーが好きである。
ファーストフードでセットについたおもちゃが目当てでハンバーガーばっかり食べてた時期がある。
お腹が空いている時は、おもちゃも食べていたが、ハンバーガーはいつも残さず食べていた。
大好きなのである。

そうだ!
ハンバーガーに「゜」をつけたらどうだろう。


『パンバーガー』のレシピ

①バンズという、ハンバーガーのパンを用意する。

②「ハンバーグなんて、挟まないぞ! だって、パンバーガーなのだから!」

③パンを挟む。

完成!!

お母さんに自慢したら、
「お前は、アレ(公園で毎日遊んでいる浪人生)と、同類だ」
と言っていた。
浪人生に対して失礼である。
あの人は、人権というものを持っている偉い人だと、自分で言っていた。

いちごちゃんは人権がないから、同じ類いではないのだ。
人権が何かわからなかったので、聞いたら「背中のヒモを引っ張ると、前に進むおもちゃ」だそうだ。
これを尊敬せずに何を尊敬するというのだ。

わたしはそれに憧れて時々、背中にヒモを付けている。
みかけたら、引っ張ってね。
一緒に、遊ぼうね(^0^)/☆

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