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【詩】黄昏時の詩



隣には、手を繋いで眠る君がいたハズなのに、バスに揺られてボクも眠っていたら、キミの姿は見えなくなっていた。
停車ボタンを押したら、たくさんの花が咲いて、座席からも手すりからも、色とりどりの花が生まれた。
欲しいものはそれじゃない、声に出せばいいのに、その言葉は飲み込んで、笑顔で手を振ってみたよ。
紫色の花びらが落ちたさきに、しずかな水溜まりが出来ていて、それを掬って上に投げたら、藍色の空になっていた。どこまでいっても藍色だから、答えを求めるのをやめてみる。
キミが残した問題は、こんなに難解なのか、何度考えを巡らせても答えがわからない、歌声を聴かせてほしい。
ステンドグラス越しに、姿が変化するなら、その表情のキミが、1番好きだ、なによりも、祈りを捧げることが生きる証であるならば、この気持ちにも名前をつけないといけないのかな。
日が暮れるころに、階段を登って、天国に1番近いところにいこう、そしたら、届かなかった言葉も夢も、キミの存在にも手が届きそうだ。

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