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四字熟語で学ぶ―4 ◯四字熟語の書 ◯四字熟語を考える

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#人生哲学

「曲学阿世」を考える

きょがくあせい
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学問の道理を曲げて、権力や世間に気に入られるように振る舞うこと。
「曲学」は道理を曲げた学問のこと。
「阿世」は世に気に入られるように振る舞うこと。
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「曲学」 真理をまげた学問

「阿世」 世間の人におもねること
      世俗にこびへつらうこと

学問の真理にそむいて時代の好みにおもねり、世間

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「首尾一貫」を考える

しゅびいっかん
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最初から最後まで、一つの方針や態度で貫かれていること。
「首」は頭の意味。「首尾」は始めと終わり。最初から最後まで。
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「首尾」とは
「首」から「尾」まで
頭から尻尾まで
最初から最後まで

「一貫」とは
一つの方針で貫かれていること

人生 そのものが「首尾一貫」の人はいるのでしょうか?

無駄な回り道

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「一知半解」を考える

いっちはんかい
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少ししか分かっておらず、十分に理解していないこと。生かじり。一つの事を知っているが半分しか理解していない意。
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「一知」 ひとつのことを知っている。
「半解」 半分理解している。

一つのことを知っているが、その半分しか理解できていない。

私などは、こういうことがほとんどかもしれません。
表面だけ分か

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「満身創痍」を考える

まんしんそうい
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からだじゅうが傷だらけの様子。
また、ひどく非難されて痛めつけられること。
「満身」はからだじゅうの意。
「創」「痍」はともに傷のこと。
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「満身」 からだじゅう。
「創痍」 刃物によって受けた傷、切り傷。

からだじゅう、全身が切り傷の傷だらけの状態。
また、ひどく非難されて痛めつけられること。

心が

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「阿鼻叫喚」を考える

あびきょうかん
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非常な辛苦の中で号泣し、救いを求めるさま。非常に悲惨でむごたらしいさま。地獄に落ちた亡者が、責め苦に堪えられずに大声で泣きわめくような状況の意から。
「阿鼻」は仏教で説く八熱地獄の無間(むけん)地獄。現世で父母を殺すなどの最悪の大罪を犯した者が落ちて、猛火に身を焼かれる地獄。「叫喚」は泣き叫ぶこと。
一説に八熱地獄の一つの大叫喚地獄(釜ゆでの

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「厚顔無恥」を考える

こうがんむち
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厚かましく、恥知らずなさま。
他人の迷惑などかまわずに、自分の都合や思惑だけで行動すること。「厚顔」は厚かましいこと。ずうずうしいさま。面の皮が厚いこと。
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「厚顔」 顔の皮が厚い。生意気。無礼。
「無恥」 恥を恥とも思わないこと。またそのさま。

面(つら)の皮(かわ)が厚い
➡恥を恥とも思わない。ずうず

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「臥薪嘗胆」を考える

がしんしょうたん
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将来の成功を期して苦労に耐えること。
薪の上に寝て苦いきもをなめる意から。
「臥」はふし寝る意。「薪」はたきぎ。
「嘗」はなめること。「胆」は苦いきも。
もとは敗戦の恥をすすぎ仇を討とうと、労苦を自身に課して苦労を重ねること。
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「臥」 横になってねる。うつぶせになる。
「薪」 まき。たきぎ。
「嘗」 

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「百花繚乱」を考える

ひゃっかりょうらん
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いろいろの花が咲き乱れること。
転じて、秀でた人物が多く出て、すぐれた立派な業績が一時期にたくさん現れること。
「百花」は種々の多くの花、いろいろな花の意。「繚乱」は花などがたくさん咲き乱れている様子。いろいろな花が、はなやかに美しく咲き乱れることから。
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「百花」は多くの花、いろいろの花。

「繚」

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「一衣帯水」

いちいたいすい
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一筋の帯のように、細く長い川や海峡。
転じて、両者の間に一筋の細い川ほどの狭い隔たりがあるだけで、きわめて近接しているたとえ。
「衣帯」は衣服の帯。細く長いたとえ。
「水」は川や海などをいう。
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「一」 一筋の
「衣帯」 衣服の帯
「水」 川や海

一筋の、衣服の帯のような、川。

転じて、一筋の細い川ほ

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「優游涵泳」を考える

ゆうゆうかんえい
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ゆったりとした心で学問や芸術を深く味わうこと。
「優游」はゆったりとしているさま。
「涵泳」は水に浸り、泳ぐ意で、じっくりと味わうこと。
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「優游」 やさしく泳ぐ。
「涵泳」 水に浸って泳ぐ。

両方で、水に浸ってやさしく泳ぐこと。

それから転じて、
ゆったりした心で学問や芸術を深く味わうこと。

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「駑馬十駕」を考える

どばじゅうが
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才能がない人でも、努力すれば才能のある人に並ぶことができるということのたとえ。
「駑馬」は足の遅い馬。足の速い馬は一日で千里もの距離を走るが、足の遅い馬でも十日も走り続ければ追いつけるという意味から。
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「駑」 のろい馬。にぶい。おろか。
「駕」 ①馬に乗る。②追い越す。しのぐ。

足の遅い馬でも、十日も走

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「棣鄂之情」を考える

ていがくのじょう
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仲が良く美しい兄弟の情のこと。
「棣」は庭梅のこと。
「鄂」は花のがくのこと。
庭梅の花はがくが寄り添って美しく咲くことから。
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庭梅の鄂は、寄り添って美しく咲くことから、
仲が良く、美しい兄弟の情のこと。

仲がよい兄弟の情のことを表現するのに、庭梅の鄂を出すとは思いませんでした。

別のことで表現し

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「長頸烏喙」を考える

ちょうけいうかい
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首が長く、口がとがっている顔立ち。
「頸」は首、「烏喙」は鳥のからすのくちばしのことで、とがった口という意味。残忍で疑い深く、強欲な人の顔立ちとされ、苦労をともにすることはできるが、一緒にいても穏やかな気持ちでいることはできないとされる。
中国の春秋時代、越の王の勾践のことを、茫蠡が許した言葉から。
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