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ヴィーガンのカルシウム源:これさえ摂れば問題ないリスト

カルシウムはあなたの体で重要な役割を果たしています。

カルシウムは私たちの骨を構築して維持する能力でよく知られています。しかし、それだけではなく筋肉の収縮、血圧調節、神経伝達、および血液凝固にも重要な役割を担っています。

日本人の食事摂取基準によれば、1日に必要なカルシウムは男性で約700mg~800㎎、女性で約650mgです。それでも、多くの人がこれらの摂取基準を満たしていません。植物性食品には多くのミネラルが含まれていますが、正しく食事をしないとたとえ菜食主義者でも摂取基準を満たせないことがあります。

そこで意識的にカルシウムを摂り入れられるよう、カルシウムが多いヴィーガンフードのトップ10を紹介します。

大豆

大豆はカルシウムが豊富です。他にも食物繊維、ビタミン、ミネラル、タンパク質の優れた供給源です。
必須アミノ酸が9種類が豊富に含まれていて、私たちには欠かせない食品です

・納豆 : 90mg
・豆腐 : (木綿)120mg (絹)43mg
・油揚げ : 300mg
・味噌 : 150mg
・あんこ : (こし)25mg (つぶ) 19mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

豆腐だと木綿、あんこだとこしあんなど種類によっても、カルシウム含有量の違いがあるので
出来るだけ含有量の多い方を選択しましょう

豆類、レンズ豆

繊維やタンパク質が豊富であることに加えて、豆やレンズ豆はカルシウムの優れた供給源です。
さらに、豆やレンズ豆には、鉄、亜鉛、カリウム、マグネシウム、葉酸など、他の栄養素が豊富に含まれている傾向があります。

さらに、豆、えんどう豆、レンズ豆などを含む食事はLDL(悪玉)コレステロールを低下させ、2型糖尿病、心臓病、早死などの状態のリスクを減らします

・えんどう豆(塩豆) : 1300mg
・インゲン豆 : 60mg
・レンズ豆 : 58mg
・ひよこ豆 : 45mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

カルシウム含有量が多いえんどう豆は「塩茹」です。塩豆にする事でカルシウム含有量が上がります。そのまま茹でると65mgになるので一手間加え、より多くカルシウムを摂取しましょう。

ナッツ

すべてのナッツには少量のカルシウムが含まれています。ナッツはまた、繊維、健康的な脂肪、タンパク質の優れた供給源です。さらに、それらは抗酸化物質が豊富で、ビタミンB、マグネシウム、銅、カリウム、セレン、ビタミンEとKを豊富に含んでいます。

・アーモンド: 210mg
・ブラジルナッツ: 200mg
・ピスタチオ: 120mg
・くるみ: 85mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

ナッツを定期的に食べることで、体重を減らし、血圧を下げ、2型糖尿病や心臓病などの代謝性疾患の危険因子を減らすことができます

種子

ナッツと同様に、種子は繊維、タンパク質、健康的な脂肪、ビタミン、ミネラル、有益な植物性化合物を提供します。さらに、炎症、血糖値の低下、心臓病の危険因子などの多くの役割をしてくれます

・ゴマ : 1200mg
・チアシード: 631mg
アマニ: 255mg
ひまわりの種: 100mg
パンプキンシード: 44mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

穀物

穀物はあまり、カルシウムの供給源とは考えられていませんが、一部の品種にカルシウムがかなり含まれています

アマランサス : 236mg
テフ: 124mg
キヌア: 47mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

これらは栄養豊富さからスーパーフードとも知られています。癖の少ない小さい穀物なので、さまざまな料理に簡単に追加することが出来ます。

テフは日本であまり知られてませんが、国際的に人気が出すぎたために輸出禁止になった穀物です。世界中の先進国の人々が栄養素の高さからスーパーフードとして生活に取り入れ始めましたが、テフはエチオピア以外ではほとんど栽培が行われていないため、供給が不足し一時期輸出を禁止していました。他の穀物には少ない「リジン」が豊富に含まれており、カルシウムの吸収率をあげる効果があります。

エチオピアではインジェラというテフを使い、クレープ状のようなパンを食べます。

海藻

海藻にも豊富にカルシウムが含まれています。ただし海藻には高濃度の重金属が含まれている場合もあります

更に昆布などの一部の品種は、部分ごとに過度に大量のヨウ素を含む可能性があります。

ヨウ素は甲状腺が適切に機能するために必要ですが、過剰摂取は甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺中毒症が起こります。 この他、体重減少、頻脈、筋力低下、皮膚熱感などの症状が見られることもあります有害な場合があります。これらの理由から、海藻はあまり頻繁に、または大量に摂取するのは控えめましょう

・ひじき : 1400mg
・ワカメ : 820mg
・昆布 : 760mg
・のり : (青海苔)720mg (焼き海苔)280mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

野菜

一部の野菜、特に濃い葉菜やアブラナ科の野菜などの苦いものは、カルシウムが豊富です。
たとえば、ほうれん草、チンゲン菜、カブ、からし菜、コラードグリーンがあります。その他にも、オクラ、ケール、キャベツ、ブロッコリー、芽キャベツもカルシウムが豊富です。

・ケール : 220mg
・小松菜 : 150mg
・チンゲン菜 : 120mg
・ほうれん草 : 69mg
・カブ : (根)24mg (葉)190mg
・さつまいも : 40mg
・ブロッコリー : 33mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

しかし、いくつかの野菜にはシュウ酸塩が多く含まれています。

シュウ酸塩は腸内のカルシウムに結合し、体に吸収しにくくなります。研究によると、私たちの体は一部の高シュウ酸塩野菜に含まれるカルシウムの約5%しか吸収しない可能性があります。

これが、カブ、ブロッコリー、ケールなどの低および中程度のシュウ酸野菜が、ほうれん草、スイスチャードなどの高シュウ酸野菜よりも優れた供給源であると考えられている理由です。
ほうれん草など高シュウ酸塩野菜は茹でることにより30–50%シュウ酸を削減する事が出来ます

低および中程度のシュウ酸野菜を積極的に選び、茹でてカルシウムを効率よく摂取してください。

果物

果物はカルシウムに加えて、繊維、ビタミンC、およびその他のビタミンやミネラルが豊富に含まれています。

・キンカン : 80mg
・キウイ : 33mg
・イチジク : 26mg
・オレンジ : 24mg
・ラズベリー : 22mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

これらの果物は吸収率をあげる、ビタミンCも多く含まれているので効率よくカルシウムを摂取出来ます。

ブラックストラップ糖蜜

ブラックストラップ糖蜜はサトウキビからつくられる糖蜜で、カルシウム、鉄、セレン、ビタミンB6、マグネシウム、マンガンと微量栄養素をたくさん含んでいる甘味料です。はちみつを食べない派のヴィーガンから支持を集めています。海外では一般的に健康的なサプリメントとして愛用されており、鉄分を多く含むことから、PMS・生理痛の緩和など様々な効能があると言われています。

ブラックストラップ糖蜜 : 1180mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

とはいえ、ブラックストラップの糖蜜は糖分が非常に多いため、適度に食べる必要があります。
大さじ1杯(15ml)程度で179mg(1日のカルシウム必要量の20%)のカルシウムを摂取出来ます。

その他の食べ物と飲み物

その他に私たちが毎日のように食べる物、飲む物にも十分にカルシウムが含まれています。

・トルティーヤ : 70mg
・オートミール : 47mg
・豆乳ヨーグルト : 15mg
・アーモンドミルク : 70mg
・オーツミルク : 60mg
・ソイミルク : 15mg

(100g当たりのカルシウムの含有量 単位:mg)

牛乳の代わりに、ソイ、オーツ、アーモンドミルクを飲んでください。
カルシウム以外のメリットがたくさんありますので、自分の目的にあった物を選択してください。

結論

カルシウムはあなたの骨や筋肉の健康だけでなく、あなたの循環系や神経系にとっても重要です。
乳製品こそがこのミネラルの唯一の供給源である考えられていて
ヴィーガンにはこの栄養素を十分に得ることができないと思われていますが、全くの誤解です

穀物や豆類から果物、野菜、ナッツ、種子に至るまで、さまざまな植物性食品で十分カルシウムを摂取出来ます!

積極的にこれらの食品を、普段の食事に取り入れてみてください。
ヴィーガンを理由にカルシウム不足になるなんて考えられません。

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