【短歌一首】 立秋の見えぬ猛暑も夕暮れのやや濃き影に秋は忍べり
とても大切なことを忘れていた。
8月7日(水)は二十四節気の「立秋」、暦の上で秋が始まる日。
二十四節気という素晴らしい日本人の季節感を大事にしたいなどといつも思っているのに、立秋のことを忘れてしまっていた。
猛暑が続き、パリオリンピックもあったし、と一人言い訳をしてみる。
今となっては遅きに失するが、8月7日がどれだけ暑かろうが、どれだけ五輪が盛り上がっていようが、どれだけ自分が夏バテしていようが、今日は立秋なんだと意識して、五感と頭でしっかりとその日を感じ取りたかった。 きっとどこかに微かな秋を感じ取れたであろう。
スケジュール帳にもしっかりと緑のボールペンで「24立秋」と記入しておいたにもかかわらず、さらにPCのスケジュー管理にも「二十四節気 立秋」と書いていたにもかかわらず、立秋のことを忘れていた。
しかし、よく思い出してみると、最近、僅かではあるが夏から季節が動いているなと感じることがあった。
例えば、ベランダにいる二匹の亀の水換えをした時にも直射日光が当たり過ぎないように配慮する中で、そういえば、最近やや日が傾いてきたな、などと思った。 でも、亀の水換えの腰への負担の方に意識が向き過ぎていた(とここでも言い訳。)
そして季節の移ろいを最も感じていたのが夕暮れ時。 「なんだかんだ言っても、日の入りが早くなってきたし、影も濃くなったし、少し秋っぽくなってきたんじゃないか。」、などと人に話していたことも思い出した。ただ、翌朝になるとまた石焼のような暑さでそんなこと吹っ飛んでいた。
立秋からは「残暑」となる。
残暑というにはまだまだ猛暑全盛のように感じるが、残る暑さを精一杯味わいたい。
大好きなユーミンさんの歌で「残暑」(1990年)という素晴らしい曲がある。
【残 暑】(麗美さんのカバーバージョン)
次の二十四節気は、8月22日(木)の「処暑」。暑さがおさまる時期。(多分、おさまっていないだろうけど)
忘れないようにPCやスマホのリマインダーでポップアップ表示させるか。いやそれはあまりにダサいからやめよう。やっぱり季の移ろいは自分の五感と頭で感じ取らないと。
猫間英介