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【短歌一首】 小春日の暮るる山際水色と茜の波に富士は揺蕩ふ
小春日の
暮るる山際
水色と
茜の波に
富士は揺蕩(たゆた)ふ
初冬の頃の、やや暖かくて穏やかな天候を「小春日」または「小春日和」というけれど、この日はまさに朝から小春日だった。
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昼間はずっと風もあまりなく、穏やかな暖かい日差しが一日中あって、春のよく晴れた日のような感じがした。
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夕方に西の空を観察してみると、水色と茜色とが筋をなし溶け合って、とても柔らかく円やかな、まさに"mellow"な感じの空と大気。 パステルっぽい色合いが、まるで春の夕方のよう。
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夕暮れの空に富士山の輪郭がハッキリと大きく映し出されている。空は水色が少し暗くなり、茜色もどんどん紅色に変わっていく。色のグラデーションが本当に美しい。
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街の灯りもポツリ、ポツリと増えてゆく。どんどん濃くなる陰影の中で、夜の海の漁火のように見えてくる。
本当に穏やかな一日だった。
猫間英介