【短歌一首】 苔むしし山門行けば金の蛇吾を導き羊歯(シダ)に消えたり
鎌倉山ノ内にある「浄智寺」は臨済宗の鎌倉五山の一つで、1281年の創建。
浄智寺に来るときは山門の横から寺の敷地内にある坂道を進み、源氏山に登ることが多い。
寺の境内の裏山がそのまま源氏山につながっているため、高い樹木が生い茂り、その陰や根元には低木層が連なり、さらに地面付近ではシダ類や苔がびっしりと岩や石や階段を覆っている。この三層の深い緑と湧き水が相まって、浄智寺の山門はいつ来ても濡れて湿っている。まるで湿地帯のように。
もともと鎌倉は谷戸(やと、やつ)と呼ばれる、突