安田講堂とテキサスタワー
先日、「たけしのその時カメラは回っていた」(NHK)の東大特集を観た。
その中で、1969年の安田講堂事件が取り上げられた。
そこから筆者が連想したのは、テキサスタワー乱射事件である。
むしろ、今まで結びつかなかったのが不思議なくらいだ。
乱射事件は1966年で、どちらも1960年代後半に起きている。
いずれも大学のシンボル的な建物が、若者によって占拠された。
しかし似た要素がありながら、政治色が強い組織的な事件より、何の政治性もない単独犯による事件のほうが先行しているとは奇妙な話だ。
人的被害も、テキサスのほうが甚大である。
「造反有理」と言いつつ、全共闘は意外と控え目だったのかもしれない。
ちなみに乱射事件当時、現場となったテキサス大学オースティン校には、南アフリカ出身で後にノーベル賞作家となるクッツェーが在籍していた。