詩人の恋 9
思いがけなく
一輪の 素敵な花を
手に入れました。
その花は これまで
見た事がない程に
可憐で 美しく
私にとっては 有り余るものでした。
それで 私は
高鳴る 非常な嬉しさと
それを 失う事への恐れから
戸惑い
思わず
泣いてしまいました・・・
すると
その滴る 大粒の涙は
花ビラを 激しく揺らし
花ビラの 幾つかは
涙と共に 散ってしまいました・・
その素敵な花は あなたです。
あなたの美しさは
私のわがままな 渋い涙によって
幾らかは 散ってしまいました・・
それでも
今は もう
私が泣く事は ありません
微笑みが あるだけです
なぜなら
あなたを 失う事への恐れから
私を 解放してくれる
本当の愛とは 何かと
あなたが
その美しさを手放して
教えてくれたのです。
*次回にて詩人の恋シリーズは最後となる予定です。
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