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読書感想文

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日々綴る読書感想文をまとめてみました
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【読書感想文】カラマーゾフの兄弟の冒険

【読書感想文】カラマーゾフの兄弟の冒険

誠に汝らに告ぐ、一粒の麦、地に落ちて死なずば、唯一つにて在なん、もし死なば、多くの果みを結ぶべし。
【ヨハネ伝第十二章第二十四節】

聖書を引用したエピグラムからカラマーゾフの兄弟は始まります。そして作者の言葉という序文に続きます。堅苦しそうな導入部分に感じました。

総計2000ページ近くあるこの小説を読む事は、自分にとって長く退屈な作業になるかも知れないという不安がふと頭をよぎりました。
しか

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「三体」「三体Ⅱ 」「三体III 」読了しました!

「三体」「三体Ⅱ 」「三体III 」読了しました!

「三体」の日本語翻訳の発売が2019年7月。
「三体Ⅱ 黒暗森林 」2020年6月が
「三体III 死神永生」が2021年5月。

長かった!3年越しでようやく読了しました。

三体文明とのファーストコンタクトは1970年代の文化大革命時代から始まります。それから人類の歴史は激動の時代を迎えます。

ロイター通信の記事の中で亡くなったイギリスの著名物理学者スティーブン・ホーキング博士が宇宙人のファ

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鼻

僕は生まれつき鼻が大きい…
だから鼻の事で不愉快な事を言われたり、からかわれた事もありコンプレックスになってしまいました。そこである日芥川龍之介の「鼻」を読んでみる事にしました。鼻のコンプレックスを解消するヒントになるかも知れないと思っだからです。

芥川龍之介の小説の主人公禅智内供も鼻が約20cmもあり、アゴの下まで垂れ下がっています。弟子に細長い板で鼻を持ち上げてもらわないと一人でご飯も食べら

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文鳥

文鳥

我が家にも文鳥がいるので親近感がわき夏目漱石の「文鳥」を購入しよんでみました。
短編だから1時間もあれば読めましたが、しかし…

なんという悲しく切ない話なんだろう!

あらすじは、主人公は小説家で弟子の三重吉が文鳥を飼うことを勧め、最初のうちは可愛がって世話をしていました。文鳥の「千代、千代」という鳴き声を聞くうちに昔主人公が帯の上や鏡で顔に光を当てたりして悪戯をした女性を思い出して懐かしんでい

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【読書感想文】ロング・グッドバイ

【読書感想文】ロング・グッドバイ

「もし『これまでの人生で巡り会ったもっとも重要な本を三冊あげろ』と言われたら、考えるまでもなく答えは決まっている。この『グレート・ギャツビー』と、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』と、レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』である。」

『ロング・グッドバイ』について村上春樹先生も書いています。

僕は村上春樹先生の熱狂的なファン、いわゆるハルキニストではありませんが、村上春樹先生翻訳の

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