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「三角食べ」のかなしき個人的弊害。

当時、私は小学1年生。

好きなお味噌汁第1位が、ダントツで玉ねぎのお味噌汁。玉ねぎのお味噌汁の日だけは、いくらお腹いっぱいでもかかさずおかわりしていた。

にもかかわらず、ある日を境に私はもう20年以上玉ねぎのお味噌汁を口にしていない。


まずおかずをひとくち、数回噛んだらご飯をひとくち、さらに数回噛んだらお味噌汁の具をひとくちと汁をひとくち。

全てのハーモニーを噛み締め、飲み込む。

おいしい。

これを繰り返す。

おかずをひとくち分だけ残し、最後はおかずだけを楽しんで締める。

ごちそうさまでした。


特に厳しく教えてもらったわけではないけど、物心ついたころには「三角食べ」が当たり前になっていたし、なんの疑問も持たなかった。

口の中でそれぞれの味が合わさっていくことを、子供ながらに楽しんでいたようにも思う。

これを口中調味ということを、最近になって知る。


しかし、突然おとずれた魔の日。

その日も大好きな玉ねぎのお味噌汁。うきうき気分でおかず、ごはん、お味噌汁をしっかり三角食べ。

もちろんお味噌汁のおかわりもしました。玉ねぎを少し多めに盛るわたしは、きっとペコちゃんのようにペロッとしたが出ていたと思います。

いつも通り、幸せ気分で膨れたお腹を携えながらデザートも食べる。


小一時間ほど経ったころ、徐々に体に異変が見え始める。

まず寒気がして、それから少しずつ吐き気を催し、突然ぐっと食べたものが上がってきてその勢いのままリバースしてしまった。

はじめての出来事に、怖くて気が動転したことを今も
思い出す。


思い当たるのはやっぱり直前の夕飯。

実際の原因は定かではありませんが、その日の食べ合わせがたまたま悪かったのだと思います。単に食べ過ぎかもしれないけど。

中でも特に印象の強い玉ねぎのお味噌汁とその時の恐怖が直で結びついてしまったようで、それ以降玉ねぎのお味噌汁はひとくちも食べていません。

好きなものがある日突然食べられなくなってしまうってすごくかなしいことで、当時少しの間だけ食べることに消極的になりました。3日くらい。ほんとに少しだけ。


不幸中の幸いで、
三角食べ自体を、食べることそのものを恐れる結果にならなくてよかったなと思います。

今でも三角食べは変わらずですし、口中調味で変化していく味を楽しむことはより強化され、見事に立派な食いしんぼうに仕上がりました。


最近、「三角食べ」の反対語として「ばっかり食べ」というものがあると知ったときは心から衝撃でした。

カレーライスは、まずカレーを食べて終えてからごはんを食べる。

なんて、想像しただけで思考回路はショート寸前です。


三角食べの個人的弊害はもう一つあって、一皿ずつ提供されるコース料理が少し苦手なことです。

できれば、ちょこっとずつつまみながら食べたいので、料理は一度にテーブルに並んでほしいんですよね。

それで、なんとなく自分の中でランキングつけたりして、それぞれの量とか好みで食べるペースを調整して、最後にはその日一番美味しかったお皿で締めくくる。

これが、私にとって最高の食べ方です。


食べ方の個人的こだわりや、これとこれのマリアージュ最高だよ!とか、今回の記事に共感していただける部分などがあればぜひコメントいただけたらうれしいです。

食べることが本当に大好きな私の、三角食べのかなしき個人的弊害でした。

いくつになっても、食べたいものを食べたいときに、おいしくたのしく味わいたいものです。

そのためには、ある程度健康的でいなくては…!



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すい(ふーふーちゃんねる。)
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