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職場で嫌がらせを続ける男性…彼が「〇〇行動」をとった切ない理由
「この人は、なんでこんなに人が嫌がる行動ばっかりとるんやろう?」
もう10年以上前になるが、会社勤めをしているときに僕へ執着してくるある男性がいた。
そのときの僕が30歳くらいで、彼はアラフォーだったのではないだろうか。
いろいろなことで難癖をつけてきてはマウントをとってくる彼が、うっとうしくてしかたなかった。
ある日、職場の飲み会で彼と同席した際に、どんな過去があったかを教えてもらい少し認識が変わった。
酩酊して鎧を脱いだのか、彼は自分を開示し始めた。
相手の気持ちが極端にわからない彼は、良かれと思ってとった行動が全て裏目に出てしまう。そのため学生時代はいじめられたり、無視されたりして、ずっと孤立していたそうだ。
「大変だったんですね」と傾聴していると、落ち着き始めいつもの険しい行動が少し緩んだ。
振り返ると、彼のように僕へ執着を示す人間がこれまで何名もいた。
「なんで、こんな嫌なことをするねん」と苛立たしく思ったこともあったが、今ならわかる。
彼らは試し行動をとっていたのだ。
試し行動というのは、子どもが注目を獲得するためにとる行動だ。
爆音を轟かせる暴走族の暴走行為も試し行動の一種だが、ついそれをされると反応を示してしまう行為がある。
大きな音を立てるのもそうだし「それはモラル的にどうなのか?」と問われる行為も含む。度重なる遅刻もそうだろう。
過去に人と上手く関われず寂しい思いをし続け心がねじれた人ほど「仲良くしよう」「仲間に入れて」「助けてほしい」をストレートに伝えられない。
他者への不信感がベースにあるので、拒絶されることを恐れているからだ。
その結果どうなるのか?
成人しても子どもの試し行動をとって「自分はここにいるよ」と存在をアピールする。
これは無意識レベルで起こることなので、当人は自覚できていないケースが多い。
人と接触して得られる刺激をストロークと呼ぶが、人間はストロークなしでは生きていけない。
愛の反対は無関心。
「例え顰蹙を買ってでも、ストロークがほしい!」それが寂しすぎて心が捻じれてしまった人の本音なのだろう。
困った行動ばかりに目を向けるとつい感情的になるものだ。しかし、その行動の背景を理解すると捉え方が変わることも少なくない。