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Haruki-UC
2022年1月14日 21:12
夏季メニューにレモンタルトを書き足した老店主の眼のしずかなひかりゆうぐれの車窓にうつる鉄橋ととおき叫びと硬質な海今日だけは沈み込みたいまろやかなキリンラガーの金色の海見ていられない現実があるために誰もがながい夢を見ている虹ですら赤のほかには見もしない人が見上げる真っ赤な空だ現実と願望をすり替えたのだ無人の街の怒れる怪盗多面体としての他者に着かぬまま脳の迷路を点から点へ話
2022年1月7日 20:10
二十四年ずっと鳴ってたサイレンが鎮まりそこでサイレンと知るぐつぐつと煮込むシチューに曹長の生き死にの夜が渦巻いている吐き出すのではなくあふれ出るようにまずは自分をきらきら満たすカルピスを子どものような眩しさで飲み干せるまでの長い年月ひとちがい 酷く変形した罪を聞かされ何故か怒鳴られているどう見ても変な講堂 狂人のポケットにだけ残る旋律<想像をさせるたたかい>三年後あなたは燃
2021年9月27日 23:00
Meets Regional 2021年10月号『岡野大嗣と詠むレッツ短歌!』第5回「夏の終わり」に、僕の短歌が掲載されました。台風の去ったあとでも「運休」の赤いひかりをおぼえていたい/Haruki-UC岡野大嗣さんの評:臨時の「赤いひかり」が、過ぎ去った夏の一回性を際立たせる。眼裏に強く残る一首。ありがとうございます。美しい評もうれしいです。書店にて今月号の『Meets』をさ