【早期離職防止策】社員が定着するコツは〇〇すること
「社員が定着するコツ」って何だと思いますか?
人によって答えが違うと思いますし、
データからは表面的なものしか見えないか
本質を見誤って、成果につながらない…
このようなことは世の中にたくさんあると思います。
今回の話は、唯一無二の正解がないため、
私自身の経験とデータから見た推察にはなりますが、
このような考え方もあるのだな…
と参考になれば幸いです。
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よろしくお願いいたします。
1.市場の調査のデータからの推察
今回はリクルートのインターネット調査の内容
から引用して、早期離職の原因をマクロの視点で
探っていきたいと思います。
まずは若手社員の早期退職の理由から
見ていきましょう。
残業時間や休日、給与等、待遇面の不満と
一緒に人間関係が上位にきています。
また、1年目にぶつかる壁としては
・仕事に関する意味、やりがいを感じない
・ワークライフバランスが悪い
・成長が感じられない
・人間関係の悩み
といった内容が上位に当たります。
このような調査結果から
あなたはどのようなことが原因だと思いますか?
2.独自の見解・解釈
私の見解をお話させていただくと、
主な原因は3つあると考えています。
①待遇面に関する不満
②成長や仕事の意義を感じないという不安
③人間関係における不満・負担
こうした不や負はどこから来るのでしょうか?
これはZ世代の特徴とことで片づけるもの
なのでしょうか?
もう少し深堀りして考える必要がありそうです。
①待遇面の不安
待遇に関しては、業界によって大きく異なり
ビジネスの収益構造から、給与や福利厚生
を整えられない企業が多い現実があります。
せめて、業界内、あるいは
その地域の同職種の仕事の平均以上を
目指してくださいとしか言えません。
「ない袖は振れぬ」ということば通り
人件費の総額が変えられないからです。
給与や福利厚生を整えるには限界があります。
従って、休日や会社独自の制度で
魅力付けをしていくしかありません。
多くの中小企業はこの分野で勝負するのは
難しいというのが実態であり、だからこそ
工夫が必要になります。
②成長や仕事の意義を感じないという不安
③人間関係における不満・負担
一方で②と③は違うと思うのです。
まず②に関しては、ヒントとなる記事があるので
そちらをご参照ください。
見た目には単純な日々の作業には意味があり、
その積み重ねによって、何に繋がるのか?
採用活動がそうであるように、
配属、育成、定着…そして活躍するためには
言語化とストーリーが必要なのです。
全員でなくても、頑張っている社員に対して
頑張ることの先に何があるか?それを明確に
示さないから、今が不満だ、将来が不安だと
早期退職されてしまうのだと私は考えます。
③はマネジメントの問題だと思います。
部下員同士のもめごとなら配置転換で
解決することが可能だからです。
当然、問題を起こした社員は不満に思い
退社するかもしれません。
ですが、それは仕方がないと思います。
「代謝」と言い換えることもできます。
しかし、
上司と部下ではそういはいきません。
よく言われる上司ガチャ、配属ガチャが
これに当たります。
大企業では一部違うケースもありますが
中小企業の場合はそのマネージャーが
ビジネス上のキーパーソンになるはずです。
人を変えておしまいとはいかないのです。
この問題については
分かりやすい理論がありますので
過去の記事を印象して解説します。
【ERG理論】
G:成長欲求(Growth)
R:人間関係の欲求(Relatedness)
E:存在欲求(Exstence)
これはアダルファーのERG理論というもので
マズローの5大欲求とよく似ている理論です。
5つも多いので、私は解説するときは
いつもこの3つを使って説明しています。
成長欲求(Growth)…自己成長
人間関係の欲求(Relatedness)…人間関係
存在欲求(Exstence)…安全性や待遇
このように捉えて頂くと分かりやすいと思います。
つまり、「E」は①の待遇の話ですよね?
③の人間関係はが「R」が該当しており、
②成長や仕事の意義は少し意訳がありますが、
「G」と関係が深いと考えられます。
以上のことから、
先ほどご説明したERG理論の中にある
「G」「R」に関して、上司と部下の関係が
重要であることが分かっていただけると思います。
ここでいう、上司のマネジメントとは
業務の進捗と労働時間の管理だけすれば良い
と従来型の管理・監視型のマネジメントと
誤解している人が多いと感じています。
部下の成長をサポートするという要素が
圧倒的に不足しているのではないか?
これが不足すると、発生する問題は
潜在的な事象として
部下が上司に抱く「不安」と「誤解」です。
人は未知なものに「不安」を感じます。
言うべきことを言わない(言ってくれない)
ただ衝突を避けることしか考えない上司に
部下は疑念を抱き、それはやがて
あらぬ「誤解」へとつながってしまう…
これが頂点に達すると
突然、退職の申し出があったり、
退職代行からの電話が入って突然終わり、
問題が顕在化するのです。
こうした理由からくる負の連鎖こそが
早期離職の大きな原因ではないか?
そのように私は考えました。
あなたのご意見は如何でしょうか?
3.早期離職防止策
ここまでの考察から、私の結論として、
以下の3点を解決策として提唱します。
①心理的安全性の担保
②1on1による期待の提示
③適切なタイミングでのフィードバック
これは一部署におけるミクロの視点で
有効な施策であり、すぐに実施可能なこと
として解説したいと思います。
①心理的安全性の担保
これは順番が大切であると考えており、
まずは普段のコミュニケーションにおいて
部下との良好な人間関係を構築することは
不可欠ということです。
これが出来ていないと、その後に続く
「期待」や「フィードバック」に耳を傾けて
くれなくなるからです。
また、心理的安全性を
心理的負荷をさけ優しく接すること
と勘違いしている人や
上司としての責任を放棄する言い訳
に使われている風潮があり、
これもまた大きな問題になっています。
心理的安全性とは、
お互いに遠慮なく言い合える仲をつくる
という意味です。
パワハラ上司だと思いが伝えられないため
止めましょうと言われているのであって、
曲解するは良くありません。
互いに信頼関係があり、
多少の衝突(フリクション)はむしろ歓迎される
そんな職場を目指すと良いと言われています。
②1on1による期待の提示
評価面談で期待を口にしているから
問題ないだろうと誤解している人が
多いと思っています。
私が提示している②と③は
人事考課による評価のことだけを
指しているのではありません。
そんな半年か、多くても四半期に一回
の面談で行われる評価における「期待」は
役割や職責としての期待に過ぎません。
そのような大上段の話ではなく、
普段のコミュニケーションの中から
目標を見失っていたり、何かに悩んでいたら
適切な目標を一緒に立てて、そこへ向かう
というサポートが必要であると言いたいのです。
その期待には、普段の頑張りへのねぎらい
や応援の意味も含まれており、
多用して、おだて続ける必要はありませんが、
部下のモチベーションが向上するサポートを
してあげれば良いと考えております。
③適切なタイミングでのフィードバック
これは1on1の中でも
仕事で成果を出したときでも、
頑張っているなという行動が目に見えるとき
にさりげなく言ってあげると良いです。
このフィードバックが持つ意味は
頑張ったことへの感謝も含まれており
仕事を依頼⇒完遂⇒感謝⇒次の仕事…
という普段の連続した仕事の流れの中で
一言添えるだけで仕事の意味が大きく変わる
魔法の言葉ではないかと思っています。
逆に良くなかった場合は
何が良くなかったのかフォードバックすること
で自分が意識していなかった点に気付きを
与えてあげることができます。
何だか照れ臭い、キャラじゃないという
感覚を抱く人もいると思いますが
言われて気分が悪くなる人はいませんので
安心して言ってあげてください。
特にプレイヤーの時、優秀だった人ほど、
上司になって役割が変わったことに対して
悩みを抱えることが多いといわれます。
「私なら簡単にできた」という感情が
邪魔をしてしまうようです。
だから、このマインドセットを
「私たちならできる」と変える必要があり、
その人なりの成果や成長を称え
次の目標へ向かわせるのが上司の仕事です。
このチームビルディングが出来ていない人へ
は研修等によるトレーニングによる他人からの
指摘によって意識を変えてあげることも
マネージャーの育成として大切なことだと思います。
余計な「不安」と「誤解」を抱かせない
⇒目の前の仕事に集中させてあげる
期待とフィードバックを適宜行う
⇒自分が何を目指し、結果がどうだったのか
きちんと把握しながら進ませてあげる
この2つを上司が行うだけで
職場の雰囲気は一気に良好になりますので
ぜひ活用してみてください。
なお、パート、アルバイト等の契約社員
派遣社員、スポットワークに関しては
ERGの内、「G」に集中することが重要です。
「R」に関しては、上記とは違い、
オンボーディングを意識することと
こまめな声掛けと終了時の謝辞だけでOKです。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
その中でスキルとマインドセットが
一致して一緒に働きたいと思ったら
社員登用の勧誘をしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
オンボーディングのシリーズの最終章ということで
一般論から持論まで、現場により近い目線で
解説をさせていただきました。
それなりに大きな組織では、
この理論は通用しないかもしれませんが、
少なくとも一店舗単位で組織として動いていて
20~30人くらいなら、このくらいで十分です。
特に本社にいる人間はすぐに組織論や
ビジネス系のコンサルタントの意見等、
現場の人が聞いても理解しにくい理論を
振りかざしているように感じます。
ビジネスの本質は
「当たり前のことを当たり前にするだけ」
であり、基本に忠実にあれと自戒も込めて
記事に書かせていただきました。
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