なぜやめられないのか?「テクノロジー中毒の仕組み」を知り、自分を守る:『僕らはそれに抵抗できない』
みなさん、こんにちは!
現代は、絶え間のないデジタルの刺激があふれています。
そんな世界では、技術がぼくたちの生活にあたえる影響を吟味することが大切。
そのためにうってつけなのが、アダム・オルター博士の『僕らはそれに抵抗できない』です。
この本は、現代社会においてぼくたちが直面する「デジタル依存症」と「ビジネス」の密接な関係を浮き彫りにする一冊。
この記事では、中毒性のあるツールやサービスから自分を守るために、
・まずは自身が「デジタル依存症」かどうかを確認し、
・なぜそうなっているのか?を理解すること
について掘り下げていきます。
デジタル疲れの人や、自分が依存症かもしれないと疑っている人の助けになれば幸いです。
「インターネットル依存症」チェック
本書では、自分が「インターネット依存症」かどうかを確認するチェックシートがついています。
簡単ですので、ぜひやってみてください。
そして、それぞれのスコアを合計し、自身の依存度を確認します。
7以下:ネット依存症の気配はない
8 ~ 12:軽度のネット依存症
(全般的には、使用時間を自分でコントロールしている)
13 ~ 20:中度のネット依存症
(ときおり、もしくは、頻繁に問題が生じている)
21 ~ 25:重度のネット依存症
(生活に深刻な悪影響をもたらしている)
自分では依存症ではないと思っていても、ぼくは中度の依存症でした...
とくに「ネットをしながら「あと数分だけ」 と思っている」のスコアが一番高かったです。
「あと数分だけ」と言っている自分に気づき、その場でインターネットをやめなければと思いました。
なぜ「デジタル依存症」になるのか?
Netflixやスマホゲームを「やめたいのにやめられない」こと。
それを「行動嗜癖(しへき)」と呼びます。
いいかえると、なんらかの悪癖を常習的に行うこと。
そしてこの行動嗜癖をひき起こすには、以下の「6つの要素」が存在しています。
「デジタル依存症」への対処法
著者は、依存症がビジネスによってどのように構築されているかを理解することが重要だと説いています。
いいかえると、依存状態に気づき、なぜそうなるのかを知ること(上記の行動嗜癖を引き起こす「6つの要素」)が、克服への大きな一歩となるということ。
そうすることで、個々の選択や行動に対してより意識的になることができます。
何かがやめられないのは、自分の意思が弱いからではなく、行動嗜癖によってビジネスの術中にハマっているだけなのかも知れません。
今後も増えていくであろう依存ビジネスとうまく付きあっていくために、本書の内容を知ることで耐性が身につくはず。
著者紹介
著者のオルター博士はニューヨーク大学の経営大学院教授。
本書では、技術の進化とそれが人間の行動にあたえる影響について語っています。
難かしい専門用語は極力さけられており、具体的な例や身近な事象をつうじて複雑なコンセプトを解説。
著者の入念な研究と引き込まれる語り口は、心理学やテクノロジーにあまり詳しくない人とっても読みやすいものになっています。
まとめ
『僕らはそれに抵抗できない』は、依存症とビジネスの複雑な関係を分かりやすく解説した秀逸な一冊です。
本書をつうじて、自分の生活におけるメディアやテクノロジーの影響に対して新たな視点を得ることができるでしょう。
オルター博士の分かりやすい語り口と具体的な例によって、心理学に興味がない方でも楽しく読むことができます。
ぜひ一度手に取り、現代社会の裏側に迫ってみてください。
そして、以下のデジタル依存症の人がかかりやすい「睡眠不足」にせまりました。
あと、この記事では漏れてしまったマーケティングに使える「ビギナーズラック」、「ツァアガルニク効果」、「ゲーミフィケーション」の3つの手法を以下の記事にまとめました。
ご興味があればぜひ。