篠田真貴子| エール |『LISTEN』監訳

真(まこと)てふ 貴きものを心にて 永き世ゆかむ 人と和みて Listen, learn, and love life エール株式会社取締役 https://www.facebook.com/makiko.shinoda

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マガジン

  • 日経COMEMO

    • 13,575本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • きのう、なに読んだ?

    日々読んだ本や長文記事などの、読んだ部分について紹介と感想をメモします。

  • 本の感想(篠田真貴子)

    ときどき、本の感想を書きます。それをまとめたマガジンです。

  • 「50歳までに生き生きとした老いを準備する」の読後感メモ

    「Aging Well」(日本語版は「50歳までに生き生きとした老いを準備する」)の読後感のメモです。

最近の記事

「かものはしプロジェクト」理事4年間で学んだ3つのこと

認定NPO法人かものはしプロジェクトの理事を昨日(2024年6月29日)の総会をもって退任しました。4年間で私は多くを学びました。 かものはしプロジェクトは、不条理な状況にある子どもたちがそこから抜け出し立ち上がれるように、そしてその状況が発生しなくなるように活動しているNPOです。大学生だった村田さん、青木さん、本木さんの3人が2002年に立ち上げ、カンボジア、インド、そして日本で事業を行ってきました。 私はビジネスの経験しかなく、社会活動や子どもの支援については素人で

    • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 | 好き(自分の実存)を仕事にする価値観の危うさ|きのう、なに読んだ?

      『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 。 「疲れてスマホばかり見てしまうあなたへ」。 タイトルと帯文が「私に話しかけてますね…?」と思うほど刺さりまして、他の本を差し置いて読んでしまいました。 本書は明治時代から現代まで人々が「働く」と「読書」をどう捉えてきたか、変遷を分析したうえで現代の状況を捉え直しており、非常に面白かったです。読書論というより「働き方」論、社会論の趣です。 著者の三宅さんは、明治から時代ごとのベストセラーや人気映画・ドラマからその時代の「働き方観

      • 日本語と英語、日本社会とアメリカ社会 | 『不機嫌な英語たち』(吉原真里)イベント | きのう、なに読んだ?

        旧友の吉原真里さんの著書『不機嫌な英語たち』刊行記念イベントのモデレーターをつとめました。めちゃめちゃ刺激的で面白かった!せっかくなので印象に残ったところを簡単にメモしておきます。 吉原さんはハワイ大学教授で専門はアメリカ研究、日本エッセイストクラブ賞を受賞した『親愛なるレニー』の著者です。学生時代からの旧友でして、今回のモデレーター役も大喜びでお引き受けしました。 『不機嫌な英語たち』は、日米で過ごした年月が人生の半分ずつになっている吉原さんの自伝的私小説です。短編集の

        • 女性リーダーの「インポスター症候群」、どう乗り越える?

          去る2023年12月、マーサー・ジャパンの皆さんにお話をする機会をいただきました。社内の female nework のイベントで、女性参加者が多かったです。事前に頂いた質問に私から回答したのち、草鹿社長とのディスカッションで深掘りしていきました。 その中に「女性がキャリアを形成していく、あるいはトップリーダーを目指すにあたって、インポスター症候群をどう乗り越えると良いか」という質問がありました。回答を考えるうちにインポスター症候群に関する整理が進み、乗り越えた方が良い場合

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          2本
        • 1984年 オレゴン州マドラス
          3本

        記事

          「共感」は疲弊するが、「思いやり」は健やかで優しい、という研究

          年明けから能登の震災、続いて羽田空港での接触事故と、心の痛む事案が続きました。親族との楽しい団欒のふとした合間にもニュースが気になり、話題にし、いたたまれない気持ちになり、そしてまた団欒に戻る…。そんな2日間を私は過ごしてきました。 そんな折、画像の組織心理学者 Adam Grant の投稿がタイムラインに流れてきました。あまりにタイムリーな内容で驚きました。 粗訳しました。 投稿と共に、Adam Grant がNY Times に寄稿した論考が紹介されていました。イス

          「共感」は疲弊するが、「思いやり」は健やかで優しい、という研究

          25年前に見えていた資本主義の未来|「文化資本の経営」|きのう、なに読んだ?

          『文化資本の経営』は1999年に世に出た本だ。著者の福原義春さんは、1997年まで10年間、資生堂の社長をつとめ、その後も同社の会長、名誉会長であった。本書は絶版になっていたが、このたび復刻出版された。(私も推薦の言葉を寄せた。) 25年前の経営者が書いた本にいま、私たちが注目すべき理由はなにか? 25年前に提言されていたパーパス、ESG、人的資本いま本書に注目すべき理由、それは、パーパス、ESG、人的資本といった今の時流で取り沙汰されているコンセプトを、これからの経営が

          25年前に見えていた資本主義の未来|「文化資本の経営」|きのう、なに読んだ?

          マッキンゼー発:Deliberate Calm(意図的な冷静さ)が変えるリーダーシップとチーム

          「Deliberate Calm」という本がとても良かった。kindleで読み始め、audible で読み進め、結局ハードカバーも買ってあちこち読み返している。そして人に本書のことを話すたび「すっごい良かった!」と熱量があがるのだ。 「Deliberate Calm」の主張最も落ち着くべき時に焦りまくる私たち 「Deliberate Calm」は、意図的な冷静さ・落ち着きのことを指す。私たちは、初めてのことに直面したり、状況が急激に変化したりしたときに、いつも以上に冷静さ

          マッキンゼー発:Deliberate Calm(意図的な冷静さ)が変えるリーダーシップとチーム

          高校生に伝えた、これからのリーダーに「聴く力」が必須な理由

          「全社会の先導者たらんことを欲するものなり」 福沢諭吉先生が、慶應義塾の目的として記した言葉です。社会の先導者、つまりリーダーですね。私は、これからの社会の先導者、これからのリーダーには「聴く」力が必須だと考えています。 聴くとはwithout judgement  ここでいう「聴く」とはどういうことでしょうか。その前にまず「聴く」ではないことを確認しましょう。そっぽを向いている、手元でスマホをいじっている、途中で口を挟んで遮る。これは聴いてるとは言えないですね。次に「聴

          高校生に伝えた、これからのリーダーに「聴く力」が必須な理由

          クリエイティブになるには、3種の読書を1000日続けよ | きのう、なに読んだ?

          このツイート見てから10日くらい、毎日このこと考えているので、いったん書き出してみます。 レイ・ブラッドべリ:クリエイティブになるにはツイートにはレイ・ブラッドベリ(「華氏451度」著者)の講演の一部を切り出した動画がついています。聞きながらざっと訳をつけてみました。 【動画の粗訳】 つまりクリエイティブになるには、フィクション、詩歌、ノンフィクションと、偏らずに幅広く良質な作品を大量にインプットせよ、ということ。 この動画を見てから、「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考

          クリエイティブになるには、3種の読書を1000日続けよ | きのう、なに読んだ?

          身体、心、考え、言葉 | 「編めば編むほどわたしはわたしになっていった」(三國万里子) | きのう、なに読んだ?

          三國真理子さんは人気のニットデザイナーだ。編み物の本を出版したり「気仙沼ニッティング」の商品デザインを手掛けている。その三國さんのエッセイ集「編めば編むほどわたしはわたしになっていった」の内容は、ニットとほとんど関係ない。新潟で育った子供の頃のエピソード、家族のこと、そして最近の暮らしのことまでがつづられているが、自伝とも違う。 三國さんは、記憶にある場面をショートフィルムのように読み手に見せてくれる。三國さんが見ていた景色や感じていたことを追体験させてもらえるような、豊か

          身体、心、考え、言葉 | 「編めば編むほどわたしはわたしになっていった」(三國万里子) | きのう、なに読んだ?

          反抗的、冷笑的でなく、建設的に周りと関わりたいのに(The Beautiful Struggle) | きのう、なに読んだ?

          「「弱さ」が言語化力と聴く力を育む」というnote を書いた。その前置きにあたるものをメモしておく。 先日、Ta-Nehisi Coates の The Beautiful Struggle (日本語版「美しき闘争」)が置いてあったのをパラパラと読んだ。スラングがよく分からなくて私の英語力では正直読みにくいのだが、なぜか惹かれるものがあった。 なぜ、惹かれるんだろう。 この作品だけではない。私はなぜか、マイノリティーとされる人々の書くものに惹かれる傾向がある。アメリカの

          反抗的、冷笑的でなく、建設的に周りと関わりたいのに(The Beautiful Struggle) | きのう、なに読んだ?

          「弱さ」が言語化力と聴く力を育む(群像2022年10月号) | きのう、なに読んだ?

          「群像」2022年10月号を手に取った。鷲田清一さんが寄稿した中井久夫さんの追悼文を勧められたからだ。休日の午後、思いがけず集中して読んだ。鷲田さんの文章も良かったうえに、特集「『弱さ』の哲学」が私の関心と重なっていた。 私の関心は: ●「聴く」こと、そして「言語化」すること、それ自体への関心。 ●人が成熟し、それから人と組織の関係が良くなっていくのに、「聴く」と「言語化」が欠かせないと信じていること。 ●「聴く」と「言語化」が起きる場である「対話」。 ●自分が「聴く」「言

          「弱さ」が言語化力と聴く力を育む(群像2022年10月号) | きのう、なに読んだ?

          「FLAMIN' HOT」:用務員からグローバルブランドの役員へ | きのう、なに読んだ?

          「FLAMIN' HOT 逆境に打ち勝つ「弱き者」の成功法則」は、小学校6年生以降はロクに学校にも行ってなかったメキシコ系移民の著者が、ドリトスとか作っているフリトレー社の用務員から重役にまで上り詰めた経験と、そこから学んだことを伝えてくれる本だ。 編集を担当された朝海さんをご紹介いただいて、英語版と日本語版の初稿を読み、推薦させていただくことになった。 底辺サラリーマン(というより、時給で働く労働者)のヒーロー物語。内容もさることながら、著者であるリチャード・モンタニェ

          「FLAMIN' HOT」:用務員からグローバルブランドの役員へ | きのう、なに読んだ?

          パーパスの背景にあるべき「4つの観」

          パーパス(あるいは経営理念)を制定し、そのパーパスを指針に経営をしようという企業は少なくない。日経新聞のトピックにもなっている。 オピニオン欄でも取り上げられている。 さて、ある企業がパーパスを制定した。そのパーパスを体現する自分たちであるにはどうすると良いか、社外の様々な人たちと意見交換をしているという。先日、意見交換相手の一人としてお声がけいただき、社員の方々と対話した。大いに刺激を受けたので、そこで対話したこととその後に私が考えたことを合わせて整理してみる。 固有

          パーパスの背景にあるべき「4つの観」

          ダイバーシティー&インクルージョンの制度充実の落とし穴

          ダイバーシティー&インクルージョンに力を入れているある企業のお話をきいた。「当社は制度が充実しています」という。資料には などなど、数々の制度が並んでいる。 パッと見て、私は強い違和感を覚えた。 その場ではうまく説明できなかったが、違和感の元はこういうことだ。 こうしていろいろな切り口で「マイノリティー」をくくり出して定義づけて…をやればやるほど、「マジョリティー」の存在がくっきりと浮かび上がってくる。絵で影を描くと主題が強調されるように。 30年前の「女性活用」は、「

          ダイバーシティー&インクルージョンの制度充実の落とし穴

          「価値観を変える人」の特徴3つ

          「価値観を変える人、変化をうむ人」とは、何をする人か。それは、私たちが自己理解を深めることを助ける人であり、私たちを異なる価値観に触れさせて刺激する人です。「変われ!」と声高に主張するような人ではありません。 この人たちの特徴を3つ、あげてみます。 価値観を変える人の特徴を3つ 複数の価値観が並び立つとき、私たちは「どちらが正しいのか」という視点で考えがちです。自分の利害が直接関わる課題であるほど、自分の正しさを守りたくなります。一方、「価値観を変える人、変化をうむ人」

          「価値観を変える人」の特徴3つ