#8【お悩みに答えます】将来のことを考えると嫌な感じがします。
こんにちは、人馬交流分析士のりょーじ(@Horse Value)です。人馬交流分析って何?りょーじって誰?それをやって何になるの?という疑問への答えは#1からお読みください!
さて、前回の#7までで、大まかに僕が行っていきたい活動について説明することが出来たと思います。
僕の活動は「馬と人との交流を通じて得た学びを皆さんに提供すること」でした。
大まかには掴めたけど、具体的にどのような学びを得て、どのように自分の生活に活かしていけるか教えてほしい!という声が聞こえてきます。
そこで、今回からは皆さんの具体的な悩みを1つ題材としてその悩みに対して馬との交流はどのようなヒントを与えられるか、というお話をしていきましょう。
もう一つ意識の片隅においてほしいのは、#7でお話しした僕独自の理論「人間はH.O.R.S.E.である」ということと、これからお話していくお悩みへのヒントが結びついていることです。
具体的なお悩みへのヒントについて納得してもらう中で「ああ、りょーじが言っていた、人間とは本来〇〇だ、っていうのはこういうことか」と分かってもらえると思うのです。
さて、前置きはこのくらいにして、一つ目の具体的なお悩みを見ていきましょう。
「将来のことを考えると嫌な感じがします」
なるほど。遠くの未来について予測する力を持つ人間ならではの悩みですね。
では、この悩みについて、馬と人との交流で学んだことを活かしてお話していきましょうか。今日のラインナップはこちら!
・将来に不安を感じる仕組み
・将来に不安を感じることの弱点
・馬は将来に不安を感じない?
・引き寄せの法則
・どうやって不安をなくすか
面白そうなラインナップになりました!将来に不安を感じていることで起こる様々な問題についてお話して、じゃあどうしていくのか、ということをお話していく感じになります!
早速行きましょう!
将来に不安を感じる仕組み
人はなぜ将来に不安を感じるのでしょうか?
それは、私たち人類が「不安を感じること」によって生き残ってきたからです。
時代を遡って、私たち人類の祖先について考えてみましょう。その昔、人類は他の動物に比べて力が強いわけでも、脚が速いわけでも、牙が鋭いわけでもありませんでした。
でも彼らは、罠を仕掛けてマンモスを倒すことができました。来年また木の実が食べられるように、同じ場所の木の実を採り尽くすことはしませんでした。
このように、人類は決して強くはありませんでしたが「想像力を活かして」生き残ってきました。
将来について考える力こそが、人類に新しい文明をもたらし、私たちはここまで発展してきたのです。
この力は、私たちが生きる現代でもあらゆる場面で使われています。
たとえば人間関係では、「本当は言いたいことがあるんだけど、この人にそのまま言ったら怒りそうだな」という予測をして自分が言いたいことを抑えますよね。
ビジネスの面でも、「これを言ったら会議が長引くだろうな、今日はやめておこう」ということはよくありますよね。
このように、将来を視ることができる人間の「予見力」はあらゆる局面で重宝されています。特にビジネス面ではその効力がすごく活用されていますね。
でも、その力ゆえに私たちは「将来に不安を感じる」のです。
これだけ科学が発展してきた今日でも、人間は全てを予測し制御することはできません。
将来を全て見ることは不可能という現実と、将来をできるだけ多く予測することで対処しようとする人間の在り方はどこかでぶつかるところがあります。そして不安が生まれるのです。
将来に不安を感じることの弱点
さっきまでお話してきたように、将来を見ることは人間の力です。
そして、将来の不安に対して予防的な行動をすることも意味があることですので、将来への不安もあながち悪いものではありません。
たとえば、さっきの例で言うと「怒るだろうな」という不安から「言わないでおこう」という行動の選択をして不安を回避しているのです。
では、問題ないじゃないか。不安というネガティブな言葉に惑わされているだけか?というと…そうではありません。将来に不安を感じることは時として人間にとって弱点となり得るのです。
馬は将来に不安を感じない?
それを馬との交流という例で考えてみましょう。
これは、僕の実体験です。馬に乗って試合に出る馬術の競技で、自分と馬が競技を行う前準備運動をしている時の体験です(馬術ではウォームアップを馬も人も一緒に行うんです)。
僕はその時いつも乗っている馬から緊張を感じ取って、「馬も競技前に不安になるんだな」と思っていました。
ある日、僕はあまり体調が良くなくて、緊張するというよりは今乗っているだけで一生懸命、という状態になりました。そして、いつもと同じように準備運動を行っていたのですが「あれ?」と思ったんです。
いつも不安そうにしているこの馬が今日は全然不安そうじゃないぞ…。
そして気づいたんです。馬って、彼らが未来を予測しているのではなくって未来を予測している僕らの「今」に反応していたのでは?
もちろん、体調を悪そうにしている僕を気遣ってくれたのかもしれない、とも思ったので僕は別の日に自分の精神を落ち着けて試合に望むように試してみました。
すると、その馬はいつもの緊張状態がほぐれて良い精神状態を保つことができたのです。
引き寄せの法則
このように、僕らが未来を予測して不安になることでの問題点は、それが不安の伝染として周りの人にも伝わることです。そんな不安を感じ取った周りの人もそれぞれの予測をして不安になるので、どんどん不安が大きくなるのです。
スポーツのチームなどでこういったことが起こるのはとてもリスキーでしょう。だからメンタルトレーニングなどをして良い未来の姿を想像する、ということが行われているんです。
引き寄せの法則、というのを聞いたことはありますか?
あなたの予想通りに物事は進む、という理論です。だから、ポジティブな結果を望むならポジティブなことを予測しましょう、ということですね。
先ほどお話しした馬との交流にも同じことが言えます。「こういう失敗するんじゃないか」という不安による緊張感が馬に伝わり馬も緊張し、人間もさらに馬の緊張に反応して不安になる。
負のスパイラルとなり結果として確かに失敗が多くなってしまうのです。
どうやって不安をなくすか
では、それに対して、私達はどうやって対処したら良いのでしょう?
将来について考えた結果だとしても、感情というのは今もう存在してしまっているのでなかなかそれを消そうというのは難しいです。
僕の馬との交流体験の例を使って考えていきましょう。
馬は将来については不安を感じませんが「今」については不安を感じます。馬が刺激を受けて緊張状態にある時に僕がどのように対処しているか、お話します。
不安を感じていることを否定して「そんな感情は無駄だよ!大丈夫!」と伝えるのは、言葉も伝わらない、人間ほど理解力が高くない馬には有効ではありません。
まず大切なことは馬が緊張状態にあることを受け入れて寄り添うことです。「そうだよね、怖いよね」と。
そして、そんな状態の馬でも簡単にできる新しい行動を促し(「これならできるよ!頑張ろう!」)できたらポジティブなフィードバックを与えるのです。そうすると、馬は安心という感情を緊張の上に上書きして落ち着くことがあるんです。
自分自身の不安をなくすヒントもここにあります。
不安に勝るワクワクした感情を呼び起こすのです。将来に対する不安を退けるのではなく、ワクワクするような行動、例えば上手くいった時のイメージを鮮明に持つ、などしてその不安な感情を上書きするのです。
不安を思考でコントロールする、こうだから大丈夫なはずだ、というのは有効ではありません。感情はまずその感情を受け入れて、その上で新しいより強い感情を上書きすることでのみ本当になくなります。
【お悩みへの回答】将来へのマイナス感情はなくせた方がメリットは大きいです。感情は思考で消すことが出来ないので、新しい感情で上書きしましょう!
明日も一日頑張りましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?