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自分を見つめ人生を豊かにする「お金の減らし方」
小説家の森博嗣さんのお金の本です。
「お金の増やし方について書いてください」と依頼されて書いたのが「お金の減らし方」だそうです。(森さんらしい天の邪鬼ぶり)
お金はあればあるほど幸せ。は間違いで
お金は使えば使うほど幸せになる。
お金は手段であって目的ではない。
使ってこそ幸せで豊かな人生になる。
森博嗣的「お金を使う力」について書かれています。
私が最も響いたポイントです。
「欲しいもの」と「必要なもの」を分ける。
欲しいものにお金を使い、必要なものはケチろう。
「必要だから」と買うものって大抵は無駄なもの。
今現在はなくても生活はできているのだから。
あれば便利。時短で楽できるってていど。
そこにお金をかける必要はない。
「欲しいもの」は給料の2割を(夫婦で1割ずつ)好きなことに使い、後の8割でやりくりして生活する。
ここの線引き大事です。
大抵はみんな必要なものを買って、欲しいものは我慢していますからね。
本当に欲しいものがわからない。
必要なものって、大抵の人が「みんなが持っている」「人に見せるため」に欲しいと思っています。
例えば無人島でたった一人で生活していて、高級外車を乗りたくなるものでしょうか。移動できればなんでもいいや、ってなりませんか。
そもそも人の物を羨ましがる人は、自分も人を羨ましがらせたくなるものなんです。
結果、自分が本当に欲しいものがわからなくなる。自分に対する感性が鈍くなるから。
欲しいもの、やりたいことなど心から欲するものが見つけられない。誰か褒めてくれる人がいないと価値がわからない。こんな人生って幸せでしょうか。
他人からすると、何に価値があるのかわからない、誰にも理解されないものだけど私は好きなんだ。
そんな好きなものを自分だけで楽しむ人生のほうが豊かに生きられるのです。
必要なものにはお金をかけない、
欲しいものを大切に。
森博嗣さんの場合
国立大学助教授の森さんは公務員時代、五百円玉貯金で20万円ほど貯めて、欲しかった機関車の模型を買いました。
庭に線路を敷いて走らせましたが、当時の庭では9メートルの線路が限界。
もっと長い線路が敷ける大きな庭のある家に住みたい。
そこで、アルバイトのつもりで小説を書きました。仕事から帰り、睡眠3時間で執筆して1ヶ月で書き上げた小説が講談社の目にとまり出版。
本は売れに売れて印税収入で大きな家を買えたそうです。模型機関車の線路のための。
その後も大学は辞めずに1日1時間の執筆で、今までに300冊以上の本を出版し印税収入は20億円。
お金を手に入れたおかげで、苦手な人づきあいもせず、庭で機関車に乗り、犬と散歩したりドライブに行って遊ぶという自由な暮らしを得られたとおっしゃっています。
まぁ、小説が当たり売れに売れる。ここがレアすぎて身近には感じられませんが。
「もっと長い線路が敷きたい」
誰にも理解されない小さなきっかけからの印税20億円生活。
自分の好きなもので人生を変えられる力は、誰にでも宿っているのかもしれない。ちょっとわくわくしてしまいました。
お金で得られた生きる喜び
「お金がないからできない」「必要だから仕方ない」
どちらも単なる言いわけであると気づき、お金の使い方を変えるきっかけに。
人に見せるためにお金を使うことは少ないけれど、子育て中は子どものために「必要だから」と買い、自分のものは我慢していました。
今は自己投資にお金をよく使います。
生活は必要最小限にやりくりして。
夫が知ると「価値がわからない」と言いそうですが。
学びこそ人生を豊かにしてくれたと満足しています。
少なくともお金を使わずにただ持っているだけでは、今の成長や喜びは味わえなかったでしょう。
「私ってこんなに貯金があるのよ」なんて金額はなんの自慢にもならない。
新しい自分に出会えて、生きる喜びを得られるのがお金の力なんだなと実感できました。
やっぱり、お金は使ってこそ価値があると言えます。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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