著…ブルック・バーカー 訳…服部京子『生まれたときからせつない動物図鑑』
動物の赤ちゃん時代についての本。
単に「可愛い」だけでは済まされない、厳しい生存競争が紹介されています。
「パンダはふたごをうんでも1匹しか育てない」
というのが非常にショッキング…。
この本の解説によると、パンダは1日14kgくらい食べないと栄養不足で死んでしまう生き物。
食事に14時間もかかり、睡眠にも10時間以上かかり、自分が生きるだけでも精一杯。
だから、こども2匹を世話をする元気も無ければ、お乳も出ないんだとか…。
そのため、早めに元気そうな子を選んで、もう1匹は見捨てるのだそうです。
せっかく生まれてきた命なのに…。
しかし、親のパンダでさえ生き抜くのが大変なのであれば、より強い子どもを選んで次世代に繋ぎたいという本能が働くのは当然と言えば当然ですね…。
それに比べて、ホッキョクグマは、
「子育てに追われて8か月も絶食する」
…のだそうです。
これもまた極端ですね。
ホッキョクグマは妊娠するやいなや怒涛の食いだめを開始して、出産後の忙しさに備えるのだそう。
パンダとホッキョクグマは生息地も食べている物も全く違いますので、比べること自体間違っているのでしょうけど、パンダもホッキョクグマみたいに食いだめが出来たら良いのに…とわたしはつい思ってしまいます。
こんなことを考えるのも人間のエゴそのものですし、動物たちは動物たちで「人間の子育てって奇妙だねえ」なんて噂しているのかもしれませんね。
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