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監修…川口晴美『小さな詩の本』

 バッグに入れて持ち運びたくなる詩集。

 その見た目は、まるで可憐な装丁の日記帳。

 この本の詩にあるような豊かな感性を持てて、美しい言葉を日記に綴れたなら、きっと毎日がきらきらと輝くのでしょうね。


 ページを捲ってみると、「愛」「生」「嘆」「愉」「歌」というグループに分けた詩が並びます。

 古今東西の詩人たちのこころ。

 会ったことのない方たちなのに、その気持ちに共感出来ます。

 「そうだよなあ…」って。

 「嘆」の中にある、宮沢賢治の『英訣の朝』は、とてもとても哀しいけれど…。

 ほんたうにけふおまへはわかれてしまふ
 あぁあのとざされた病室の
 くらいびやうぶやかやのなかに
 やさしくあをじろく燃えてゐる
 わたくしのけなげないもうとよ
 この雪はどこをえらぼうにも
 あんまりどこもまつしろなのだ

(監修…川口晴美『小さな詩の本』P127から引用)


 なんて優しくて、なんて残酷な、永遠の別れ。



 〈こういう方におすすめ〉
 美しい詩集をお探しの方。

 〈読書所要時間の目安〉
 30分くらい。

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