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著…スリンカチュ 訳…北川玲『こびとの住む街1』
こんばんは。
ミニチュアに興味があり、ブラックな世界観も好きだ…という方におすすめの本をご紹介します。
こびとを主役に、時にユーモラスで、時に残酷な人生模様が描かれた、大人向けの写真集です。
こびとの世界も弱肉強食。
P66~67の「ごちそう」を見て、わたしは震え上がりました。
こびとがご馳走を食べているのではなく、こびとが蠅のご馳走になっているのですから…!
このこびとの直接の死因ははっきり分かりませんが、もしかしたらP56~57の「ガム」のように、誰かがポイ捨てしたガムに足をとられて必死にもがいているところを天敵に襲われたのかもしれませんし、P70~71の「動けない」のように誰かが落とした安全ピンが体にぐっさり刺さって致命傷を負った可能性もあります。
こびとの死を減らすためにもポイ捨てをしてはいけないし、わざとではなくウッカリだとしても、出来る限り落とし物をしないように気をつけなければいけませんね。
こびとの中には飢えている人もいるようで、P50~51の「小銭のお恵みを」と題された作品の中では、いかにもホームレス風のこびとが「Poor & Hungry」と書かれた紙を持っていて、このこびとの周りには通常サイズの人間用のコインが3枚置かれています。
もし普通のコインを3枚あげたとしても、このこびとにはコインが重すぎて、大きすぎて、お店まで持って行って食べ物を買うことは出来ないでしょう。
だとしたら、このこびとを救うためには何をすべきなのでしょうか?
食べ物を与えたら当分このこびとは生きていけるでしょう。
しかし、いずれまたお腹が空くはず。
その時にまた食べ物をくれる人が運良く現れるとは限りません。
となると、現実においてもホームレスの支援策として住居提供が行われているのと同じように、このこびとにもまずは安全な住まいが必要でしょうね。
遊牧民のようにタフなら、家が無くてもあちこち移動しながら生き抜いていけるけれど、そこまで心身ともに強靭でない人の場合、まずは安心して住める家がなければ、食べ物も着るものも安定供給出来ないはず。
我が家にはリカちゃんハウスもシルバニアファミリーハウスもないけれど、エルモのふわふわしたティッシュカバーならあるので、叶うことならまずは是非このこびとにエルモのティッシュカバーに住み込んでもらって、我が家で働いていただきたいです。(業務内容は毎朝わたしを起こすこと)。
↑続編のレビューはこちら。
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