著…クリスティーナ・マーティン 訳…山田美明 『優美な織物の物語 古代の知恵、技術、伝統』
糸は生命のシンボルであり、糸を紡ぐということは生命を繋いでいくことだ…という本。
考えてみると不思議ですよね。
なぜ織物が世界各国にあるのか?
そもそも一体誰が一番はじめに、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交差させようと思ったのか?
そして、織物の技術はどうやって世界中に広がっていって、更に発展していったのか?
この本に紹介されているだけでもびっくりするくらい織り方の種類は沢山あります。
また、厳密には「織り」ではないとされる「組み」と「結び」も含めると、織物のパターンはもはや果てしないほどあります。
糸を紡いで、糸を染めて、その糸と糸を様々に織っていって…。
それはまるで、祈りを込めているかのよう。
この本を読んでいたら、わたしはなんだか織物が生き物みたいに見えてきました。
ご先祖とご先祖のDNAとか想いとか祈りとかいったものが、何百年、何千年どころか、何万年以上ものスケールで、まるで糸のように紡がれて、織り重なって、それが生き物に成っているかのような…。
あまりの壮大さにくらくらしました。
〈こういう方におすすめ〉
生命の神秘に興味がある方。
織物の文化を知りたい方。
〈読書所要時間の目安〉
2時間半前後くらい。
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