著…ショーン・タン『アライバル』
この絵本に文章はありません。
人々の表情やしぐさからストーリーを感じ取るタイプの作品。
大人向けの一冊です。
⭐️単行本版
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
この絵本のはじまりは、とても不気味。
きっと、社会の変容という「気配」のような何かが、静かに、けれども確かに人々の暮らしを蝕んでいるのでしょう。
表情を歪ませ、ハンカチで目元を押さえる妻と子を置いて、一人の男性が旅立っていきます。
おそらく、いつか妻子を連れて移り住むため、新天地を探しに行ったのでしょう。
彼はたどり着いたのは、奇想天外な場所。
彼はこれまでと全く違うその新たな場所に戸惑い、不安に押し潰されそうになりますが、おそらく妻子との再会を夢見て頑張ります。
…とわたしは解釈したのですが、なんといってもこれは文章のない絵本。
そういうストーリーとは限りません。
読む人によって全く違う作品になるでしょう。
非常に興味深い一冊です。
〈こういう方におすすめ〉
文章がなく、自分なりに自由な解釈が出来る大人向けの絵本をお探しの方。
〈読書所要時間の目安〉
20分くらい。
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